授業も全て終了し、アキは研究室へ。そしてリアラは自室へと戻る。彼女の部屋はアキと同室の二人部屋であり、部屋ごとにトイレと浴槽が付いているという豪華な作りだ。なんでもアルバの魔法学院に勇者ハルマのパーティーメンバーであるステラ=ステッグマイヤーが講師として戻ったときに、いくつか革命的な技術革新が行われたらしい。研究室の堅固な壁を皮切りに、上下水道をはじめとしたインフラ整備や現代の電気にも似た魔力回路の開発により、このアルバの生活や技術水準は大きく上がっていたのである。
そんなわけで授業中やらトイレやらで、トールにしっかりと股間をくちゅくちゅされてしまったリアラは、下半身の気持ち悪さを速く温かいお湯で流したく思い、お湯を張ろうと浴室の扉を開けたのだが、
「えぇぇ……」
一人用の小さな浴室が、五人は余裕で入れるよな豪華な浴場へと変貌を遂げていた。ご丁寧に浴槽には既にお湯が張られており、洗い場と思わしき場所にはマットのようなものが敷かれて、用途は不明だが寝転がれるようになっている。リアラの記憶によれば昨日の夜までは普通の浴室であったので、今日この改造が行われたことが分かるのだが、一夜にしてこんなマネができる人物で彼女が思い当たる人は一人しかいない。
「トール教授、何やってんですかぁ……もぅ」
「お、呼んだー?」
にゅっとリアラの呟きに対して捻り鉢巻き褌姿で現れるトール。リアラは無言でトールをみて、そして豪華浴場に視線を移した。
「ああこれね。いやぁリアラちゃん疲れているだろうから、マッサージとか垢すりとか丹念にお世話してあげようかなって」
「なんかテンションがどっと落ちるんですけど、そこら辺も回復してもらえるんならいいですけどぉ……まだちょっと痛いですし……」
ぶつぶつと呟くリアラ。どうやらトイレで菊門に断りなく中指を突っ込んだことを少し根に持ってるらしい。
「えぇ……、リアラちゃん結構ノリノリだったじゃ」
「な に か い い ま し た?」
「あ、はい、ごめんなさい。優しくするから、ね、ね、せっかくお湯も沸かしたしさ」
そう言ってトールはおもむろにリアラの耳をぺろりと舐め、
「――今度こそ、人生感を変えてあげるからさ」
そんな言葉と、ちゅくちゅくという湿り気のあるこそばゆい感覚が、リアラの耳を刺激する。
「んっ……」
吐息混じりの声を合図に、リアラの中で何かスイッチが入ってしまうのを彼女自身が自覚する。ただイかされるだけであった授業中の攻めやトイレの行為とは異なる、彼女の体と心を開かせるような行為。たぷたぷと耳たぶを舌で転がし、ハムハムと甘噛みされるたびに体に走るくすぐったい感覚。気づけばリアラの髪は無骨な手に掻き上げられ、やさしく梳かされる。素肌に触れる空気がざわざわと彼女の感覚を揺さぶり始め、そして自然とあらわになった首筋にちゅ、とトールの唇が吸い付いた。
「あ……、あ……ぅ♡」
ちゅむ、と吸い付かれる感覚。皮膚が引っ張られて舌先で丹念に整地されるこそばゆさ、肉が薄く敏感な部分を這い回るぬめぬめとした感覚が、ぞくぞくとリアラの背筋を駆け上り、体のどこかに蓄積されていく。
てろてろと耳が犯され、続いてぬろぬろと蠢く舌でリアラの首と胸元が征服されていく。小器用にもいつの間にか上着を脱がされた彼女の肌を守るものは、チューブトップのインナーとミニスカートだけである。
ちゅぱっと彼女の首筋を舐めあげたトールの舌が、丁寧な愛撫でふにふにに解された彼女唇へ向かう。
「リアラちゃん、ほら、舌出して?」
促されながら、次第に唇を開くリアラ。彼女からの初めての能動的な性的行為。おずおずと出された彼女の舌先をぺろりとトールが舐めあげる。リアラが舌を引っ込めないのを確認して、さらにぺろぺろ。湿り気をもった粘膜と粘膜の接触が繰り返される。はじめはぺろりと舐めとられるだけだった彼女の舌先は、次第にれろれろと嬲りまわされ、息が切れてお互いの唇が離れるたびに唾液が橋を作る。繰り返される唾液の交換で勢いがついた舌という柔らかな肉同士が、お互いの頬の中で激しくこね回るまでにさほど時間はかからない。
「んふ……んぅ……ちゅぱ、ちゅぽ……はぁ……はぁ♡」
れろん、れろんと嬲られて、じゅるるると吸い付かれ、ねちゃねちゃと注がれる。息継ぎの時間はお互いに舌先をぴちぴちするチャンスだ。弾力がある肉同士がこれでもかとぶつかり合い、お互いの快楽神経を解していく。
「はぁ……んはぁ……とーるきょうじゅ……とーるきょうじゅ……んむ……んちゅ♡」
「ほら、リアラちゃん、吸って?」」
リアラがトールの首に手を回し、彼に差し出された舌を思いっきりちゅるるると吸い取る。何度も、何度も、何度も。ちゅるるという吸引は距離に応じて、てろてろという慰撫行為に変わり、彼が舌を出せばねっとりと吸い付く。柔らかな肉の感覚を舌先で感じるたびに、リアラは体のどこかに何か、ものすごくじれったい何か溜るような感じがして、
それがもどかしくて、
でもやめられなくて、
すがるような目でトールの唇と舌を求める。
「んちゅ、……はぁはぁ……とーるきょうじゅぅ、ぺろぺろきもちいですかぁ? ちゅむ、わたし、ちゃんとできてますかぁ? ……あむぅ♡」
トールは従順にすがるリアラを脱衣所の壁によりかからせ、そっと呟いた。
「……リアラちゃん、辛かったり、我慢できないことをさ、みんなだしちゃお? それが気持ちがいいえっちってもんだからさ……、ほらっ」
「あうんっ」
トールの左手が、リアラのスカートに潜り込む。布越しにくちゃぁあというもの凄い卑猥な音がリアラの股間から響いたが彼女はそのことに気づかない。自分の股間がいつの間にかこんなに濡れていたのかということも、はしたなく緩んでいたのかとも思えない。
「はぁはぁ……♡ なにこれ……あぁぁぁぁぅ……♡」
くっちゃ、くっちゃと
くっちゃ、くっちゃ、くっちゃと、
そんなことが些細なことと思えるほどの快感が、彼女の背骨を脳を精神を揺らしていた。リアラは股間から湧き出る刺激で内ももが反射的に閉じるが、後から来る頭が蕩けるような波のような感覚が、強制的に太ももをだらしなく開かせてしまう、お尻から背筋に掛けてゾクゾクと何度も這い上がる幾万もの快楽信号が、彼女の身をよじらせるが、それでも必死で手の動きを受け入れようと、姿勢を崩させまいと体を力ませる。
「リューイ君のことも故郷のことも、アキちゃんの事も全部俺がなんとかしてあげるからさ」
思えばリアラとアキは十代少女としてかなり過酷な使命を帯びているといってもいい。リューイといる限り魔王と戦わなくてはならないし、故郷の事も背負わせられていることも異常である。そんなことは大人が解決すればいいのだ。
「リュー君……、リュー君……」
少しうがった考え方をすれば、その理由は、リューイという存在がいるから。
あの歪で不確かで、万能の力があるから、彼が、彼女達を選んでしまったから。
彼女達は否応なく彼の行く道へ巻き込まれるのだ。
自分たちは果たして救われるのだろうか。リアラやアキが無意識下で考え始めていたのはいつの頃だったであろう。
だが、もう。
「あっあっ、んっあっ♡」
そんな憂鬱に悩まされることはないのだ。
「リュー君ごめんね、ごめんね……。私、気持ちがいい方が、――こっちの方がいいや……あうっ♡」
ぶしゃ
がくん、と勢いよくリアラの腰が痙攣し、股間から吹き出る何か。だがそんな軽い絶頂では今のリアラは満足できない、体の奥底から、心の奥底から何かが、何かがせり上がって来ているのだ。心も体も許した口づけで溜められた何かが、股間から吹き出そうと暴れてうねっている。
「んぁぁぁぁぁぁぁ……んはぁぁぁぁぁぁぁ♡」
そのリアラの声は、喉の奥底からなり響くように、彼女の口から漏れ出した。リアラの肩が窄まる。腰がくねる。足が開く。
ぴちゃぴちゃぐちゃぐちゃくちゃくちゃと、トールの左手か股間を蹂躙する。下着上からしっかりと指の腹でクリトリスを押さえて捏ねて、ぐりぐりとぐにぐにと潰して嬲る。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ、いいやぁぁぁぁぁぁぁぁ♡」
震える体、リアラの口元から漏れ出す嗚咽に近い何か、股間からぴゅっぴゅと吹き出し続ける飛沫。彼女の体は未だかつて無い快楽の海に浸り、頭は何も考えられない。
――そのくせに、キスをせがむその口だけはトールの口に吸い付いている。だらしなく涎を零し、舌をせがむ。舌の弾力を楽しむ理性だけ残してリアラは股間から湧き出る幸せに身を委ねる。
「ひぁぁぁぁぁぁ……きもちぃ♡……きもちぃっ、……んぁぁぁぁぁぁぁ…だめ、いく……いくぅ……」
リアラの中で、せり上がっていた波が、今漏れ出そうとしていた。
「んはぁあああああ、、い、いく♡ いくいくいく♡……すごい、すごい、すごい、あっあっあっ♡……すごくいぃいいいい♡」
びくん、びくん、とリアラの腰が痙攣し、華奢な腰ががくんがくんと力む度に、ぶしゃっぶしゃっと、リアラの中から、溜めていた何かが、ずっと溜めていた何かが飛び出して、さらに飛び出して――
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ♡……あぅうっ、あああぅっ♡ きもちい、きもちいです……んぁぁぁぁぁ♡」
リアラの両手がトールの体を掴み爪が食い込む、涙を流し、涎を垂らし、目の前で優しく動くトールの舌に、その口を差し出す。
「んっ♡……んっんっ♡ きょーじゅっ とーるきょーじゅ♡」
「リアラちゃん、まだまだだぜ?」
トールの左手は止まらない。
リアラのほぐれた股間を更に激しく擦り出す。
「いやぁぁぁぁ……♡ また、またきもちぃぃぃ♡」
「はっはっはっ、リアラちゃん。女の子はねぇ、何回でもイけるんだぜ? そらっ」
ぐっちょぐっちょと再びリアラの股間から水音が荒ぶる。
「はぃぃぃっ、リアラ、リアラはぁっ、何回でもイいきますっ。何度でも、何度でも……んああああっ♡、トール教授ぅ♡」
トールに吸い付きながらがに股で手マンを受け入れるリアラ。普段の彼女からはとても想像できない痴態。
「んぃぃいいいいいいいっ♡」
リアラの二回目の絶頂はあっという間に来た。
歯を食いしばり、顎が跳ね上がり、機械のように腰が震える。
「はぁ♡……はぁはぁ♡ ふぁぁぁ♡ きょうじゅの手ぇ♡ 好きぃっ♡」
「手だけ? ちゅーは? リアラちゃん」
「キスも好きぃ♡ ……はぁ……んむぅ♡…… ちゅ♡、……ん♡ ――ひゃぁああ、またぁ♡」
リアラのクリトリスの皮がトールの左手により丁寧に向かれ、むき出しのそれがくにくにと、すりすりと、ゆっくりと撫でられて、
「う……ふぁぁぁぁ♡ ぁぁぁぁぁぁぁ、ぃくぅ、またいくぅぅぅぅぅ♡」
ごそごそという静かな動きだが鋭い快感に、再びリアラの腰がびくん、びくんと痙攣し、
「あぅうう♡ ――ぁぁぁぁぁぁん、でるうぅっ♡」
ぶしゃぁ、と、熱を持った粘液が再びトールの手にかかる。
「きょうじゅ、きょうじゅ♡ まだきょうじゅの手がとまらないの、だめなの♡ リアラいくのぉ♡」
「いいよ、全部だしちゃうんだ、不安も恥ずかしいことも、全部俺にまかせてさ、大丈夫だから。俺はリアラちゃんのこと嫌いにならないし、絶対見捨てないよ?」
くっちゃくっちゃ、くっちゃくっちゃとトールの左手は止まらない。リアラに快楽を与え続けるその横で、まるで幼子に言い聞かせるかのように、キスや耳への愛撫や髪を梳かして受け付ける。
快楽による甘美な堕落と幸福感を、絶対的な信頼と好意にすり替えるように。
「ほうらリアラちゃん」
ぐちぐち、と股間が弄られ、
「気持ちいよね?人生感変わっちゃうよね?」
こりこりとクリが嬲られて
「あうっ、あうあう♡変わります、変わっちゃいますぅ♡ あっ、……あっ、あっ♡」
びゅっびゅと汁を掻き出されて、
「こんなに気持ちいいことしたこと無いだろう?」
「はいぃぃ♡ ない、ないです♡ すごい気持ちい、すごくいいです♡」
まだ膣内の愛撫は一切行われてないにもかかわらず、リアラの股間は自らの愛液でぐちゃぐちゃにふやけており、トールが指を押し込めばぴったりとひだひだが指の形にぐにゃりと変化し、さんざん淫靡な汁を吹き出していた膣穴は表面を擦られるたびにきゅうきゅう吸い付き、周囲にあるモノを飲み込もうと蠕動する。
「リアラちゃんのここはま~だイきたがってるかなー?」
くにゅり、ぐにゅりと下着越しにリアラの膣口が押されて沈む
「んぁぁ♡ こ、すれて、だめ……もう、だめぇ♡」
「んんー? だめなの? んじゃこっちは?」
そう言ってトールは左手で股間をこね回しながらリアラを抱き寄せ、右手を彼女の尻の割れ目に滑り込ませ、
「ひゃあ!!」
リアラの肛門の皺をこちょこちょと擽り出す。
「あれー、リアラちゃん、なんかこっちは、くぱくぱして、きゅっきゅしてるぞ~?」
「あ……やだぁ、やだぁ♡」
「ほら、しっかり前のお汁でぬらしておこうね。よし、1回だけイっとこう!!」
トールは下着の上でぐちぐちとこね回していた左手を中へと滑り込ませ、むき出したクリをこりこりぐにぐにと摘まんで嬲る。
「あっ♡、やっ♡ いっちゃう、もうすぐいっちゃうの♡ はぁぁぁぁぁん♡ いく、いく、イクぅ♡」
がくがくと腰を振りながらぷっしゃーと、リアラの股間から潮が噴き出て潤いがもどる。
「ふぁぁぁぁぁ♡ やっぱりすごいですぅ♡」
「うんうん、それじゃあ、いってみようか」
くにゅくにゅとリアラの肛門の周りをトールの中指が解し始める
「と、とーる教授、やっぱりあの、そこは、あ、あぅううう♡」
痛みを感じたことがある行為をいやがるリアラだが、トールが左手でクリを転がすと力なくしがみつく。そしてリアラの愛液を右手にまぶしたトールは、中指をぐっと彼女の尻穴にあてがい
「ひゃ、… あっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁ~っ♡」
リズミカルに左手で股間を弄りながらも、右中指をリアラの尻へとずぶずぶと埋め込む。
「ひ……ぐ……あ……、いやぁ♡……きょうじゅ、痛いのいや……、え、なんで……ふぁぁ、なんでぇ……。はいっちゃうのやだ、やだやだぁ、これやだぁ、こんなの……こんなの……」
ぬぷぷぷ
歯を食いしばり、必死でトールの肩にしがみつき、尻への挿入を拒んでいてたリアラは涙した。
ぬくぬく、ぬちぬち
抵抗の余地無く受け入れてしまった、自分の下半身のはしたなさに対してではない。
ぬぽん、と指が抜かれて、またずむむむ、と入れられる。
「おっ……ふ♡……あっ」
ぬっぽり抜かれて、すぐ挿れられて、ぎゅうぎゅう食いつく括約筋などお構いなしに、ずるずる引き抜かれる。熱を持った直腸壁がずるずると擦られ嬲られる。
「んはぁ……♡」
その感覚の、なんと甘美なことか。
「ふぐぅ、ぐす、ばかぁ……とーるきょうじゅのばかぁ……♡」
ぬっちぬち、ぐっちぐち
リアラの前後の穴から奏でられる淫靡な協奏曲が部屋に充満する。
「ふぁぁぁ……もう、本当にどうでもよくなっちゃいました……♡ きょうじゅのばか、ばかばか♡ もうわたし、変態です。どうしようもない変態です……んっ、あっ♡」
トールの右手の摩擦が円滑になるようにリアラは自らの尻肉を両手で広げ、そして股間の左手も逃さないように足を開いて腰を擦りつける。そんな様子見ながら、
「こんなリアラちゃんも可愛いよ、一生面倒を見てあげる」
トールはたっぷりとリアラの口に唾液に注ぎ込こみ、部屋に響き渡る股間と尻穴の二重奏にお口のメロディが加わる。
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん♡ とーるきょうじゅ、すき、好きです。大好きぃ♡ んぁぁぁぁぁんっ、いきます。すごいの、すごいの来ちゃいます……っ」
ふー、ふーと、リアラはおそらく最後の絶頂になるであろう、快楽の波を懸命に耐えながら、その恩恵を最大限受け入れるべく、トールに体も心も全部委ねる。
「リアラちゃん、いいよ、全部だしちゃいな」
「んぃぃぃぃぃぃ♡ きもちぃぃぃぃ♡ イク、イクイク♡ わたしまたいくぅうぅぅぅ♡」
その言葉と同時にリアラの視界がまっしろになり、股間から吹き出す喜びと、尻穴から指を抜かれる幸せと、口の中を柔くこね回す満足感が支配し、がくんと、彼女の全身の力が抜けて。
「ふぁぁ、えへへ♡ とーるきょうじゅぅ……♡ えへへ、えへへ♡……ん~♡」
トールは蕩けるリアラを支えるように抱きかかえると、その唇にそっと――
「うぉーい、リアラーいるかー?」
脱衣場の向こうのさらに向こう、部屋の入り口から響いてきたリューイの無粋な声とごんごんというノイジィなノック音にトールのこめかみに青筋が走る。
「リューイ君……そりゃぁないなぁ」
トールの右手に黄金の杖が現れ、そして――
支配者要求「幻視投影」《愚者は見たいものを見る》
「きゃっ、リュー君。勢いよく開けちゃダメっ。……もう、私お風呂にはいるところだったのにぃ」
「お、悪い悪い。でもさ、ちょっと2,3日会えなくなるからどうしてもって思って」
「ほえ? リュー君合宿にでもいくの?」
「おう、しっかり強くなってくるからな、ちょっと寂しい思いさせるけど、大丈夫だよな?」
「うん♡ 大丈夫だよ♡ 頑張ってきてね、アキちゃんと待ってるから♡」
「おう、ちゃっちゃと最終試験に合格して単独討伐許可もらって魔王を倒して、リアラ達の故郷を救える技術を魔王からぶんどってこないとな」
「うんうん♡ リュー君頑張れ♡ あ、体が冷えちゃうからごめんね。またね、ばいばい♡」
リューイの目にはお風呂前で上着を脱いだが、自分が来たので慌てて出迎えたリアラが映っていたことであろう。たった数ミリの薄い膜が、どうしようもない現実をリューイの都合がいい幻に変えてしまう。
「きょうじゅ~。リュー君が私の肩と胸元をじっとりとみてるんですけどぉ……」
「なんだって、けしからん。リアラちゃんのおっぱいは俺のもんだぞぅ、ぺろりんちょするのは俺だぞうぅ!!」
それは近くて遠い別世界。
「お、悪い悪い。でもさ、ちょっと2,3日会えなくなるからどうしてもって思って」
目の前でリアラの乳首を根こそぎじゅぱじゅぱと吸われるその音も彼女の喘ぎ声も
「きゃ、とーるきょうじゅ、あん♡、やだぁ、おっぱい舐めちゃだめぇ……あっあっ、吸って、もっと吸ってぇ♡」
「リアラちゃんすっごい乳首立ってる、ね、ちょっとだけ歯を立てていい?、ちょっとだけ、ね?」
決してリューイに届かない。
「おう、しっかり強くなってくるからな、ちょっと寂しい思いさせるけど、大丈夫だよな?」
リアラの目にもはやリューイが映っていないことも。
「あはぁ♡ だいじょーぶです。あんっ、……もうっ、仕方ないですね、軽くならかみかみしてもいいでちゅよー、きょうじゅ赤ちゃんみたい。――あんっ♡ はぁん♡」
「わはーい。おお、すごい、コリコリだぁ。よーし二人に分身して舐めてあげよう」
彼は知ることが無い。
「おう、ちゃっちゃと最終試験に合格して単独討伐許可もらって魔王を倒して、リアラ達の故郷を救える技術を魔王からぶんどってこないとな」
「うんうん♡ きょーじゅはかみかみした後はちゃぁんと舐めてくれるから好きですよー♡ えへへ、もう我慢できないからリュー君ごめんね。またね、バイバイ♡」
リアラのくったくの無い好意が、トールに根こそぎ塗り替えられてしまったことも。
閉じられる扉を境界線として、満足そうに旅立つリューイと幸せそうにお風呂へ向かうリアラ。
「さてさて、リューイ君の許可も取れたし、ハッスルしますかリアラちゃん!!」
「はーい、教授♡」
こうして合宿へと立つリューイをよそに、ぬぎっと制服を勢いよく脱いで、リアラとトールは浴場へと向かうのであった。