マスター☆ロッド げいんざあげいん

第六話:徹君とローラ姫(4)


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【ローラ姫・帰還クエスト】

【ブロックについて】
 ・全十ブロックの構成である
 ・ブロックは二種類・上半身ブロックと下半身ブロックがある
 ・上半身ブロックでは、徹はローラの上半身しか触れることができない
 ・下半身ブロックでは徹はローラの下半身しか触れることができない
 ・上半身ブロックと下半身ブロックは交互に設置されている
 ・【ルール改定】ブロックの制限時間は一時間である。

【ローラの権限について】
 ・ローラは両腕でガードができる権限をもつ
 ・ブロックごとのクエスト開始時に両腕で好きなように体をガードできる
 ・ガードの位置を徹は動かすことができない
 ・ローラはガードを自由に動かすことができる
 ・ただし明らかに大きく動かした場合、五分間は動かすことはできない。
 ・ローラはガード以外の抵抗ができない
 ・ガードは両腕のみである
 ・姿勢は自由だが、抵抗はできない

【徹の権限について】
 ・徹はローラの腕を動かすことができない
 ・徹はローラの服を脱がすことはできない
 ・徹はクエスト中、クエスト進行に係る概念以外のあらゆる概念能力を使えない

【衣装について】
 ・ローラはブロックの最初に衣装について選択できる

【報酬について】
 ・ローラが勝利した場合、城への帰還とマスターソードが徹から返還される
 ・この報酬を違えた場合、マスターロッドは自壊し、徹の概念能力は全て奪われる

【勝利条件】
 ・ブロックごとにローラの絶頂が十回を超えなければ勝利となる。超えた場合徹の勝利となる。
 ・また勝利したブロックの個数により、最終的な勝利者が決定される。
 ・【追加ルール】ブロックの勝敗が五対五の場合、ローラの勝利となる


 お風呂場ブロックの情事から時は立ち一日後。徹とローラはまだ第一ブロックの前にいた。何故時間が空いたか、それは徹がローラに風呂場ブロックで無茶をさせすぎて、ローラがのぼせてしまったからである。散々乳首責めと放尿プレイをさせられた彼女はあえなくダウンし、休憩を余儀なくされたからである。クエストエリア内で睡眠をとり、食事をし、身支度を済ませたのがちょうど今である。

「さあそれじゃあ、始めようか、ローラちゃん?」

 徹がにこにこと、ローラへ話しかける。しかし、当のローラの反応は冷ややかなものだった。一時中断中、彼女はお風呂ブロックの精神的ダメージがぶり返してきて自己嫌悪に陥っていた。特にローラにとって、おしっこポーズでしーしーしようね、と言われ自ら放尿してしまったことや、まさに放尿中の顔をまじまじと見られてしまったことが彼女の気を重くしていた。

 ローラは徹を一瞥すると、ぷいっとそっぽを向き、スタスタと第一ブロックへと進んでしまった。

「まだ心はほぐれないかー、お胸と乳首はもう、ふにゃふにゃなのになー」

 徹は昨日のローラの痴態を思い出す。勇気を振り絞りって受け入れた徹の愛撫を、悔しそうに受け入れるローラの表情を。昨日などの汚し方では物足りない。もっと、もっと恥ずかしくてエッチなことをあの高貴なお嬢様に教えてあげなくてはと、徹は気持ちを新たに股間を硬くして、ローラの後を追うのであった。




【第一ブロック 衣装選択を行なってください】

 ローラの目の前には十種類の衣装が並んでいた。どこで調達してきたのか、彼女の普段着や、お気に入りの服が五着、そして見たことのない布地や形状の服が五着である。ちなみにその五着とは、

 スク水(競泳)、
 体操着ブルマ、
 バニースーツ、
 テニスウェア、
 チャイナドレス、

 と徹の好みに沿ったものが揃えられていた。そ
 して見覚えのある五着は、

 普段プライベートでな時間で着ている、ノースリーブの純白のロングワンピース。
 同じ目的で着ているワンピースのミニスカートバージョン
 ラフな格好で寝たい時に着ている、キャミソールとショートパンツ。
 外出用の正装のドレス
 そして、何故か、昨日と同じバスタオルが置かれていた。
 下着は白で揃えられていて、全て紐パンであった。

 ローラは溜息をつき、そしてブロック全体を確認する。
 ブロック自体はかなり広い、そしてそこにはいくつかの施設が用意されていた。

 まず、お風呂。

(バスタオルはこのためね……)

 とローラは溜息をついた。

 そしてベッド。高さは無いがかなり広い。ミニスカートであのベッドに座れば膝が上がり過ぎて、きっと下着が見えてしまうだろうと、ローラは思う。そしてベッドの形も変である。ベッドに在るべき前後の境が無い。マットレスが無ければローテーブルと間違うところである。そして何故か前後の中心に棒の様なものが一本ずつ立っているのだ。

(あの男のことだからどーせ碌でもないもの何でしょうけど……)

 その他はソファやら椅子のようなものやらが置いてあるが、正直外見だけではローラにはその正確な用途は全く分からなかった。

 ローラは考える。当然上半身ブロックで徹は、彼女の腰から上を狙ってくる。なので布地はできるだけ多い方がいいが、考えるべきはそこではない、とローラは思考する。下半身が責められないブロックだからこそ、スカートをなるべく早く消化するべきだ、と彼女は思った。なぜなら、徹には

 ・徹はローラの腕を動かすことができない
 ・徹はローラの服を脱がすことはできない

 という枷が付け加えられているのだから。

 そして、ローラは一つ目の衣装を選んだ。それは、純白のワンピースミニである。上の下着が無いので、少し屈んだり、大きく腕を動かしてしまうと服が浮いて乳首が覗いてしまうが、手で抑えてけば問題ない、と考えたのだ。

 服に袖を通し、徹のところへ向かう。徹はちょんちょん、先ほどの二本の棒が突き出ている奇妙なベッドに指をさし

「さあ、座って、座って♪」

 と、ローラを促した。

【挑戦者はガードを行なってください】

 そんな、遠視投影がローラの前に表示され、ローラは両手を自らの両胸へと動かす。お風呂場のようには行かないと、キッっと徹を睨んだ。

【ガード位置確認:第一ブロック(上半身)スタート】

 遠視投影のメッセージが表示され、徹がローラへと近寄る。
 そして、近づく徹の顔に気づいた時、

「あ」

 と、ローラは声を上げた。
 ローラは心のなかで痛恨の叫びを上げる。――自分はなんて愚かなのか。まだ汚されていない、場所をむざむざ無防備にしてしまうなんて。

「えへへ、ローラちゃん、隙ありだよ―?」

 ちゅ、

 と、徹とローラの唇が重なる。

「――んっ」

 ちゅぱ、ちゅむ、ぴちゅん。

 ――それは、唇と唇が絡みあう、軽いキス。徹はやわらかなローラの唇を堪能し、満足そうに笑い。

 再びはむ、とローラの唇にしゃぶりつく。――その長い舌をぬろん、とローラの唇に這わせ、

「――や、やああっ」

 どん、と突き飛ばされた。

 ――ふと、徹が顔を上げれば、そこには両手を付き出したローラがいて、

【ペナルティ、挑戦者は五分間、ガードをその場から動かすことができません】

 遠視投影が表示されると同時にペナルティ概念が効果を発揮、ローラの両手はその場から動かすことができなくなる。

「あ、あああ……、あああ――っ」
「ありゃりゃ、頭のいいローラちゃんらしくもない、でもこれ、勝負だから、楽しませてもらうよーん?」

 徹は両手をノースリーブの脇から滑りこませ、ヤワヤワとローラの胸を揉んであげる。

「あれ……、ローラちゃん、もう乳首硬くしてるの? いじってほしかったの?」
「そ、そんなことあるはずないじゃ――、あっ、……あっ……あっ、やだ、やだぁ」

 カリカリと、中指ローラの半立の乳首を徹は弾く。すると、ローラの乳首はまるで昨日のお風呂の痴態の時のようにこりっこりに膨らみ、徹の指を受け入れるのであった。

「――やっ、……あはぁぁぁっ」

 かりこりゅと、引っ掻く音が聞こえそうなほど、しこった乳首が再びローラへ快感を送る。

「ふぁっ、あぁぁっ、あぁぁぁんっ、もうかりかりしないでぇ……、乳首とれちゃうのぉ」
「かりかりだめなの? こりこりならいいの?」

 そう言って徹は両乳首を摘みとり、こりこりとローラの突起を弄ぶ。

「ひゃ――、あんつ――、やんやんやぁんっ」

 いやいやと頭をふるローラの様子を、徹は実に楽しそうに眺めながら、ローラの耳元でそっと呟く。

「……すごいローラちゃん。ローラちゃんのおっぱいの先についてる乳首は、凄い変態さんだよ? ちょっと触ったぐらいで、ほら、服の上からだって、こんなコリコリしてるよ?」

 そう徹に言われて下をみれば、白い布地を押し上げた突起を軽々と親指と人差指でつまむ徹の指があった。ローラに見せつけるように乳首を弄ぶ徹にキッっとローラは睨みを向ける。

「んふふ、そんな怖い顔したってダメだよ、せっかくだから解してあげる」

 そう言って徹の顔が再びローラへと近づく。ガードはまだ動かせない。ローラの視線の先の遠視投影にはまだ【3:02】と表示されていた。ローラはガードを諦めて体を捩るようにして逃げようとするが、ただ、ドサ、とベッドへと倒れこむだけであった。その上に徹がのしかかり、胸を弄る。びくびくと、胸から迸る快感に耐えながら、ローラは決して口元を開くまいと、きゅ、と唇を引き締めた。

 ――しかし

 ・ローラはガード以外の抵抗ができない

 唐突にローラの脳裏にルールの概念が発動する。引き締めた口元からすうっと力が消え、抵抗する気力さえもが消え伏せる。

「やぁ……、あんっ」

 許されたのはか細い拒否の声と、胸への快感の反応だけ。

「ローラちゃん、かーわいい、さーて、お口の気持ちよさを教えてあげるよ―?」

 そう言って、徹はローラの唇に再び吸い付いた。

 ――ちゅむ、ちゅぱ、ちゅぽ

 と徹はローラの柔らかな唇を堪能する。

「はぁ……やーらけー……、ねぇ、ローラちゃん、お口、ひらいて?」

 ――いや、と心のなかでローラは思うが、直ぐに概念にその気持が打ち消される。

 徹が、ちょいちょい、と舌でローラの上唇を下から叩くと、ローラは素直に口を少し開いた。

「かわいいなぁ、ローラちゃんは!!」

 開いた口に唇を差し込みローラのぷるぷる上唇を徹は味わう。まずは舌で丹念に舐めまわす、そして湿ってぷるんとした所で上唇を唇ではさみ、ひっぱったり、吸い付いたりと弄ぶ。

「はぁはぁ、ふぁ――、ちゅむ……、ぷは――、やだぁ……、ふぁん……はぁぁぅ」

 上唇を弄んだら次は下唇、上唇より少し肉厚な下唇を同じように愛撫する。二人の口が合わさり、離れる度に。唾液が色を引き、そしてまた混ざり合っていく。

「ちゅぱ……。んはっ、ん~~っ、はぁ、やぁ、ふぁん、ちゅ、ちゅぱん、……んっ」

 徹に唇を吸われる度、ローラの頭はぼーっと熱に侵されていった。最初の嫌悪感が嘘のように甘い何かが頭のなかで渦巻いているのだ。

 唇をいいように犯され、弄ばれるのは確かに屈辱であった。しかし、定期的にリズミカルに弄られる乳首の快感と、徹の優しい舌触りがどんどん何かを呼び覚ましていくのだ。

「ローラちゃん……舌だして……?」

 そんな徹の囁きに対して、ローラはためらわず舌を突き出す。そして徹の舌先が、ローラの舌先をちょんちょん、とノックし、――てろん、と舐ねぶった時、ローラの中でスイッチがかちん、切り替わる。人間の体は、神経が集中する粘膜と粘膜がこすれると、気持ちよくなるように出来ている。乳首や股間の様に鋭い快感ではなく、ゆったりとした快感。

 ――ちゅぱ、ねちゅ、ちゅるるる、……ちゅぱぁ、……ちゅぱん……ちゅぽん

 徹の舌先とローラの舌先がぴちゃぴちゃと唾液にまみれていやらしく絡み合う。ローラは胸を揉まれ、乳首を弾かれる快感に体を委ねながら、彼女は新しい快感を貪欲に貪っていく。ローラが舌を伸ばせば、徹はてろんてろん、と柔肉を弄び、逆に徹が舌を伸ばせば、ローラがその可愛いお口でちゅうっと唾液を吸い取る。

「……はぁ、ねぇ、ローラちゃん、もっと舐めて、いっぱい舐めたらもっと良い事してあげる……」

 ローラの顔が少し近づき、徹の口から伸ばされた舌をちろちろ、と舐め続ける。

「ぁ……、ん……、……あ……、んむ」
「……いい子だ」

 そう言って徹は、ローラの口奥深く舌を差し込みぬろぬろと、その口腔内を丹念に犯した。

「んむっ…………んぁっ!! ――ひゃ――む……ん……あぁん……っ」

 口内を掻き回す度に乳首をきつくひねり回す。刺激の強い快感が伝達される度に、ローラは体をビクン、と体を反らせるが、決してキスを拒まなかった。

「……ねえ、ローラちゃん、姿勢変えよ?」

 そんな様子をみて、徹はローラに囁く。耳もとでこうして、と囁きぺろん、と耳たぶを舌で舐めとる。

「ぁ…………」

 と、ローラの背筋にまた新しい快感がぞくぞくと駆け上がり、頭のなかを侵していく。
 ローラは無言で徹の指示に従い、徹の股の下へ背を向けてちょこん、と座り、そして徹にもたれかかった。視線の先のペナルティの遠視投影には【0:00】と書かれていた。

 だが、ローラはそこで徹が思いもしない行動に出た。両手を肩にもっていき、すっと下げる。ブラウスの肩紐がするりとおち、ローラの白いおっぱいが見えかかる。ペナルティでもない、概念でもない。今ローラは初めて、快楽を自ら求めていた。

 早熟といえどローラはまだ十三歳の少女である。性器や胸などからくる直接的な快感には抵抗があった。だがしかし、奇妙にもこの無理強いされた口づけが、偶然にも彼女を快楽へと誘う第一歩へと化けてしまった。粘膜の交換という優しめの性交が、彼女の心を溶かす形になったのだ。それは彼女が自らの両親を傀儡に変えて、親愛を受けられなくなったことと関係が在るのかもしれない。優しく包み込むような徹の唇への愛撫は、ローラの心のなかにあるポッカリと空いた親愛という穴にクリティカルヒットしてしまったのだ。もちろん徹にそんな気は欠片も無いのだが――。

 徹はにんまりしながら、ローラの両脇から手を差し入れて胸を鷲掴み、そして固く尖った乳首を人差し指から小指までを使い、上下に弾く。連続的に乳首が上下に弾かれ、強い快感がローラの体を震わせる。

「はぅぅぅ……っ、――あぅぅっ」

 そして限界まで硬くなった両乳首を親指と人差し指できゅう、と摘んで、こりこりと潰し、引っ張る。快感がローラの体へと蓄積する、そしてローラは我慢ができなくなったような顔で徹へと顔を向けるが、徹は首を横にふる。

「ローラちゃん、キスして欲しかったら、ほら、おねだりだよ?」

 ――そういって、徹はローラにあるものを促した。

 それはこのベッドに取り付けられている奇妙な棒である。ローラはその棒を股間に挟みこむような形で寝かされ、そして上半身は先程と同じように徹に抱えられている状態であった。そしてよく見れば、その棒には無数の突起が付いている。

「――ふぁあっ――――――――ひゃぁああん!!」

 徹の手がローラの胸をまさぐる。すると、――びくんとローラの腰が反応し、そそり立つ棒にそって股間が擦り付けられ、さらに、びく、びく、とローラの体が反応する。

「あっ……、だめ……、これ……、だめ……、……こんな状態で乳首を弄られたら、――私わたくし、――私わたくし」

 ふるふる、といやいやをするローラに徹はにんまり、と残酷に笑うのだ。

「――イッたら、ちゅーしてあげる、あ、でも最初はサービスね?」

 ローラの胸がいやらしく弄ばれ、そして唇が吸われる。

「んあっ――んむぅう――ぷは、――うあぁん、――ふあああん、……だめ、……おねがい、許して……、気持ちいの、お胸も、お口も気持ちよくて腰がうごいちゃいますの――、あ、――あ、――ひゃあんっ」

 それは卑猥な光景であった。

 上半身を徹に固定されたローラは愛撫の度に体を震わせる。乳首を摘まれたり、弾かれたり、胸を揉まれたりする度に股間にあてがわれた突起棒に股間を擦り付ける形になるのだ。傍から見ればそれは、ちゅーをされておっぱいをもみもみされながら、一心不乱に腰を棒に擦りつけてオナニーしている変態である。

 ミニスカートは当然の如く捲れ返り、白いショーツからはジュクジュクと愛液が染み出してきている。

 ――くちゅり、――くちゃり、――くちゅり、――くちゃり

「ふあぁぁぁやだぁ、やだやだぁ…、イッちゃう、イッちゃうううう――っ」

 ――くちゃん、くちゃん、くちゃ、くちゃ、くちゃ。 くちゃくちゃくちゃ――。

 ローラの腰がリズミカルに揺れる。愛液が突起棒とこすれ満音が響き始める。徹の指が激しく動く、ローラの口から手を離し、指と舌をもって徹底的に胸を揉み込み、乳首を吸い上げ、ひっぱり、そしてこりこりとしこりあげる。

「んあああああ、ひゃあああん――だめぇ、だめだめっ、……許して、許してぇ――っ」

 ――くちゃくちゅぐちゃくちょじゅくじゅくじゅく!!

「ひゃあんっ、あああんっ、イクっ、イキますのっ、イキますのっ!!」

 一際大きいローラの嬌声があがり、カクカクカクっと小刻みに腰が震え、ぷしゃぁ、とローラの股間から愛液が大量に吹き出した。

「はぅぅぅぅ……、――はぁ、はぁ……んっ、あっ」

 かくん、かくん、とローラの腰が余韻に震える。

「はぁ……、はぁ……、はぁ……、んむっ」

 そんなローラの体を起こし、徹はローラの唇を吸い、そして舌を差し入れ優しくローラの口内をこねる。

「ふぁ……、んんっ、ぷは、ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅむ、んむ、ん……、ん~~……っ」

 ローラの体中に広がる快感が徹の舌によりほぐされていく。ローラは心地よい快感に身を委ねながら、徹の舌にちろちろされる快感に浸っていた。

 しかし――

「うーん、あと、二十分かー……」

 という徹の言葉がローラを現実に引き戻す。舌の心地よさに捕らわれ、肝心な勝負を思い出したのだ。上半身ブロックでの思わぬ絶頂。今の体勢はローラにとって非常にまずい状況だった。もし、この状態でまた胸をせめられ、強引にこの棒に股間を擦り付けるハメになったら、無理をしてまでお風呂場で勝ち取ったアドバンテージが無に帰すのだ。

 ローラは恐る恐る徹を見上げる。彼女の運命は、彼の気分次第でもある。

 しかし、徹はローラの思惑外の答えを吐き出した。

「ねぇねぇ、ローラちゃん。もう一回イッたらさ、今度は十分間ちゅーしてあげる。どう?」

 それはローラに取って残酷な二択であった。
 徹はローラにこう言っているのだ。

 このまま絶頂させ続けられたくなければ、自分で腰を振ってイッてみろ、それならこのブロックの勝ちをゆずってやる、と。

 ローラの中で、ぐらんぐらんと、プライドと勝利が揺れ動く。しかし、徹はローラに考える暇を与えない、楽しそうに胸をこねまわし、再びローラの乳首を弄り始めるのだ。

 ローラは、目を閉じた。
 考えるまでもなかったからだ。

 ――いくら屈辱を受けても勝負に勝つ。

 その覚悟は勝負の前に決めたはずである。









「――きゃぅううう、あぁん、イクイク、あぁん、きもちぃ、きもちぃです――。ローラ、またイキますの――!!」

 今度はバックね? と、さり気なく徹にリクエストされ、座る徹の肩に手を尽き、乳首をちゅうちゅうされながらミニスカートを振り乱し、突起棒に向けて可愛いお尻を付き出して、一心不乱に腰を振って絶頂するローラ。

「はぅぅぅ……、――あっ、やんやんっ、イってるときに、吸わないでぇ……、……はぁんっ」

 果たして彼女が選んだのは勝利の栄光か、手近な快楽なのかは誰にもわからないことであった。

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