「支配、完了ですわ――」
ひゅん、とマスターソードを翻し、くいっと曲げた腰に手をあてて勝利を宣言するローラ。ローラは思う。――相手を支配する瞬間、これは何度やっても癖になると。自らの障害が剣の一突きで愚物と成り果て、自らに忠誠を誓う手駒となる。そんな所業を行う自分に、そんな所業を自分に行われる相手を見る度に、ローラのお腹の奥は、むず痒く震えるのだ。きっと、今日の夜の秘事は、それは素晴らしいものになるに違いないと、ローラはきゅんとひくつく股間に期待を踊らせ、太ももを捩り、そこで気づく。
目の前の、杖の支配者の従者たちの視線に。
「あら可愛らしい、まだ子供なのにあんなエッチな表情ができるのねぇ」
シンシアがあらあらまあまあ、とローラを値踏みする。
「うわー、女の子らしいなぁ。僕と同じぐらいの背格好なのに、ここまで違うと結構ショックだったり……」
と、アルテが言葉をもらす、
「大丈夫じゃない? アルとはタイプ違うし、てか、あーあーあー……、ちょっと、徹様の食いつきがヤバイ。お姫様パワーってすごいね。……はぁ~、これ私達ちょっとお預けくらっちゃうかもねー、まあ今まで可愛がってもらったからいいけどさー」
と、ため息混じりに呟くカレンの視線を、ローラが追えば、そこには、不自然に膨らんだドレスのスカートが彼女の視界に現れる。
「――はい?」
と、ローラが視線を下げる。
「はーい!!」
と、その声に徹が返事をし、今まさに徹の目の前できゅんきゅんとひくついているローラのぷにぷにとした膨らみに向けて、ちゅむ、と徹の唇が吸い付いた。
「――あっ、――やんっ」
ローラの股間を出発点として未知の快感が腰の奥まで駆け上がる。まだ自分の指でしか舐ねぶったことしかない、幼くも快感を知り始めたローラの蕾。生温かくて、柔らかい徹の唇で圧迫されることにより、新しい快感への道が開かれていく。
「――ひゃ、やんやん、やぁんっ、な、なんですの、どういうことですのーっ!? あんっ」
ちゅっちゅっちゅ、と徹がローラの秘所をショーツ越しにキスを見舞う。布に包まれた花弁がちゅっと吸われると、ローラの閉じた花びらの中で愛液がじゅん、と潤う。花弁の中で潤んだ愛液はどんどん蕾の中で溜まっていき、必然的に花弁を押しひろげ、その僅かな動きが快感への呼び水となり、ローラの腰をぴくん、ぴくんと、跳ねさせる。
「――やぁんっ、やんやんっ、おやめなさい!! いうことを聞きなさいぃっ、――はぁんっ」
一際高くローラの腰が跳ね上がる。踵が上がりつま先立ちになり、体のバランスを保つために、必然的にローラはスカートの盛り上がりを両手で押さえることになる。今度のキスは蕾の上側のクリトリス。布越しにちゅうっと少し強く吸い付いて、ぷは、っと開放する。花弁からの刺激とは異なる鋭い快感が、ローラの体を激しく震わせた。
「――はぁ…………はぁ。あぅぅんっ、また、またぁ……」
びくん、と激しく跳ねるローラの腰。裾から見える足は内股になり、体は捩られ、顔は紅潮し、口元が緩み始める。
「――あぅぅ……、くぅん……、あぁんっ、や、あ――」
びくん、びくん、と何度かローラ腰を捩り、クリトリスへの快感に耐えられるようになったころ、ローラの下腹部に変化が起きる。クリトリスを布越しに吸われ、腰を振るということは、快感を許容しているということ。つまり、体は気持ちいいと思ってしまっているということだ。
――ならば、彼女の脳は指令を出す。この刺激は、良いものであると。
その快感に相応しい量の愛液が、ローラの粘膜から湧き出てくる、花弁に溜まり、溢れ出る。ここに来てついに徹の手が、ローラの太ももに侵攻する。柔らかな太ももの肉をぐいっと掴み、よりローラの股間の前のスペースを確保すべく、ローラの内股を広げていく。
「――やだ、――やだやだ、な、なんのつもりでのっ」
ドレスの長い裾の中、ローラの足が広げられていく。爪立ちのまま、膝が開かれ、内股からがに股へと変えられていく。ローラ股間の間に徹の頭がすっぽりと収まり、たっぷりと愛液を湛え、ぷるんとした窄まりの全体が徹の視界に収まった。
足を大きく開かされるという屈辱的な格好に、ローラの戦意が蘇る。彼女の右手にはマスターソードが握られたままである。この、自らの懐で不届きな行いをする愚物の頭には仕置が必要だと、彼女は右手を振りかぶる。
と、同時に長く伸ばされた、徹の舌先がローラの花弁の縦筋をショーツ越しにつーっと、下から舐め上げ、
「――ひゃ、あんっ、――あ、――あ」
中心部で、ぬろん、ぬろん、と二回転。
「――やっ、――あっ」
そして返す動作でちょっと育ち始めたクリトリスの場所を通過する。
「――あぁんっ」
びくん、と一際大きくローラの腰が跳ね上がり、振り下ろす右手の動作がブレる。
――そして、徹の舌の侵攻が、今開始される。
ショーツの上から潤んだ蕾が、徹の舌に舐ねぶられ、弾かれる。ぺろんぺろん、とハンモックが揺られるように、ローラのショーツの盛り上がりが左右に弄ばれ、時にぐにぐにと、舌で圧迫される。
「――あ、――あ、あ、――あ、――あっ、あ、――やんっ――やあんっ、」
ここにきてようやく、ぷちゅ、と淫靡な蜜音が部屋の中に響き始めた。溜まりに溜まった愛液が花弁から溢れ、ぷるぷると舌で弄ばれる度に染み出し、ぎゅう、と舌先で押される度に溢れ出る。
「――あんっ、――あああんっ、やんやんっ、ああんっ。――おやめなさい、――おやめになって!!」
くちゅくちゅくちゅ、くちくちくち、
一度溢れだした泉は止まらない。ローラは徹の口から逃げようと腰をひねるが、太ももをガッチリと掴まれて思うように動けない。はぁ、と徹の息継ぎの呼吸がローラの太ももに吹きかけられる。
「ひうっ、――んっ、――んっんっ……んっ!!」
息継ぎをしたということはローラの股間から口が離れたということである。
そしてローラは気づく。離れたということは、再びあの舌が自分の秘所を弄りに来るのだと。
「……い――い、いい加減に!!」
片手ではなく両手。己の体が倒れるのもお構いなしに、ローラはマスターソードを振りかぶり、体を反り返す。姿勢は崩れ膝が床と接触する。ローラは徹の頭に顔面騎乗のような形で乗りかかる形になっており、上から見れば、広がったドレスのスカートから徹の足と下半身がにゅっと飛び出ている奇妙な光景でもあった。
「――しなさ」
その動作と同時に、
徹の人差し指の腹が、ローラの尻肉をかき分け、尻穴の窄まりをちょん、とノックした。あまりの慮外の感覚に、ローラは反射的にお尻に力をいれ、腰を前に出す。掻き分けられた尻肉が、尻穴に当てられた人差し指巻き込み、きゅっと窄まった。その結果、徹の指はより強くローラの尻穴を圧迫する。
それと同時に突き出された腰は、ぴくんぴくん跳ね回されて徹の口から一定の距離を往復させられるハメになっていた花弁を、よりバリエーション豊かな愛撫が可能な位置にまで押しこむ形になる。
――徹の上唇はローラのクリを優しく包み込み、圧迫し、
――徹の下唇は花弁をまるごと包み込み、生温かい吐息で柔らかくほぐし、
――徹の舌先が、柔らかなショーツの上から、くい、くい、と左右に花びらを押し広げ、
――結果的に自らしっかりとお尻の割れ目に食い込ませてしまった徹の人差し指の腹が、ローラの中で羞恥という初めての産声を上げさせ、
(――――――――――――――――――――ぁ)
マスターソードを振り上げた状態でローラは一瞬思った。
(――これはきもちがいい)
(すごく、きもちがいい)
(あそこのさきがきもちいい)
(おなかのなかがむずがゆい)
(いま、きっとこしをうごかしたら)
(きっと、もっときもちいい)
くい、と、ローラは自らの意志で初めて腰を前後に動かす。
(おしりのゆびも、にげちゃだめ)
きゅっと、尻肉に力を入れ。
「――んっ、――んっ、――んんっ、――ん……」
徹の口に股間を寄せ、舌の動きに合わせて腰を微調整する。無言かつ、僅かなピストン運動であった。しかしローラの表情は、その一瞬だけ、今までのどの状況よりも快楽を受け入れていた。
「――でも」
――それはマスターソードが徹の頭振り下ろされるまでの僅か3秒間の出来事。
「やり過ぎですことよ!!」
ローラの太ももが徹の頭を挟み込み。
そして間髪入れずに両の手が振り下ろされる。
どすり、と。徹の脳天にマスターソードが突き刺さる。
びくん、と跳ねる徹と、
その上でぷるぷる、と体を震わせるローラ。
その瞬間、ぷしゃ、っとローラの奥から愛液が吹き出し、そして、
――ちょろ、
と、別の液体がローラの奥からあふれだす。
「――ふあ、ふあああああああん!!」
しょわぁぁぁぁ、と、ローラの股間から小水が止めどなく溢れでる。
「あぁんっ、だめぇ……」
きゅう、っと締めた太ももが災いし、て徹の鼻やら唇やらがローラの花弁に密着し、強い快感がローラの体を侵食する。
「――あ、――あ、――あ、――あ、」
ぷしゃ、ぷしゃ、ぷしゃ、ぷしゃ、と連続して腰が痙攣し、尿と一緒に愛液が放出される。
「はぁっ、はぁぁっ、はぁぁぁぁぅ……」
白いドレスのスカートに止めどない染みが広がり、そして快感の露が吐き出されていく。
スカート越しに突き立てたマスターソードに縋り付き、腰をぴくぴくさせるローラ。
快感の波を堪能し、顔を上げたその顔はには初々しい色気が宿っていた。
そして、ローラがマスターソードを引き抜こうとした、その時である。今度こそ絶命させたであろう徹が起き上がる。マスターソードが刺さっていた場所を軸に、スカートの裾がびりびりと破け、そして、ローラと徹の上下が入れ替わる。
抱きかかえる様な状態で徹にマンぐり返しをされるローラ。
「え、なんで? ――なんでですの? ――あ、だめ――、て、きゃあああああっ」
脳天にマスターソードが刺さった状態で、徹はゆっくりと舌をローラの花弁に伸ばす。
ショーツを舌で器用に避け、徹の舌がローラの膣内に滑りこみ、
くちゅくちゅじゅるるるる
と、卑猥な音を立てて肉をかき混ぜ、蜜を舐めとった。
「ひ、やぁ……ぁん」
ローラの絶頂の残り火が掻き立てられる
再び巻き起こる快感への不安の中、
ローラの頭のなかはぐちゃぐちゃな状態であった。
――なぜこの男は生きているのか。
――いや、そもそも、なぜ自分の支配を受け入れないのか。
そんなローラの表情をみて、徹はゆっくりと体を離し、立ち上がる。
「――うむ」
カイルが、
シンシアが、
アルテが、
カレンが、
ローラが、
立ちあがった徹に視線を送る。
「甘露である!!」
そんなこと聞いてね―、と一斉に総ツッコミが入るのは徹の発言の10秒後であった。