マスター☆ロッド げいんざあげいん

第三話:カイル君とシンシアさん(2)


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 シンシアが第一ブロックに侵入すると、遠視投映ディスプレイが発動し、彼女の前に表示される。

 【抗魔水晶クエストスタート】
 【クリア条件】抗魔水晶と共に第一ブロックを脱出
 【報酬】抗魔水晶(純度100%)
 【ブロック数】5つ
 【制限時間】無し
 【制限事項】クリアーまで覚醒の横道から脱出不可

 【――挑戦者はブロックごとの試練を乗り越え、報酬を確保したまま第一ブロックを脱出することでクリアとなります。ギブアップの場合、挑戦者にはペナルティが課せられます。】

「しー姉ぇ!!」

 クリアまでの脱出不可。その条件を見た瞬間カイルがシンシアに向かって叫ぶ。剣や魔法で障壁を突破しようとしたが、当然ながらマスターロッドの概念結界はびくともしなかった。

「……大丈夫、無理だったらギブアップするから、ね?」

 カイルに微笑みながらも、覚悟を決めた様子でシンシアは奥へ向く。

 【覚醒の横道 第二ブロック進入クエストが始まります、挑戦者が指定の椅子に20分着席することで侵入が可能になります。】

 シンシアの眼前に第二ブロックへの進入条件が示されたと同時にガコンと床が開き、この場に不似合いな無骨な椅子が地下から現れた。椅子には手枷と足枷がついており、碌な目的の為に造られたのでは無いことが容易に伺えた。唯一の救いといえば、背もたれが大きく、椅子の方向が奥を向いているのでカイルにその姿を見られないことであった。

 【第二ブロック】ノーマル床
 ・入場制限(ギミック椅子のクリア 20分)

 ロッドでつついたり、周囲を入念しらべた後、意を決してシンシアは椅子へと座る。

「……ッ 何も起きないわね?」

 身をこわばらせながらも椅子に座ったまま周囲を警戒するシンシアに再び遠視投映の魔法が映る。

【指定の椅子は素肌と接地していないと動作しません】

 その内容にシンシアは息をのむ。どうやら本当にこの椅子はロクでもないものらしい。この分だとギブアップ時のペナルティというのもあまりシンシアにとっては良いものではなさそうだと溜息をついた。椅子の背もたれから首を出すようにして後方を振り返る。そこには心配そうにこちらを見るカイルがいた。――大丈夫よ、笑顔でシンシアはカイルに向けて手を振った。

 (――この背もたれが大きくて良かったわ)

 シンシアは聖職者である前に、一人の女である。聖職者であるが故、肉体関係は勿論ない。しかし、21歳にもなればそれなりに性に対する知識もそれに対する欲も人並にある。カイルを思って自分でこっそり慰めている夜など少なくない。そんな自分をまだカイルに見せる勇気は無かったのだ。だからシンシアは、カイルと結婚することを夢見ていた。聖職者は、妻帯者との肉体関係は許されている。今回のダンジョン攻略は、そのための資金稼ぎであった。

 シンシアは足首まで覆っている黒い修道服の裾を持ち上げる。そして腰高までたくし上げ、勇気を振り絞りぺたん、と椅子へ腰を下ろした。

 【一定の熱源を感知、侵入クエストスタート、接地面が離れると時間がリセットされます。セーフティーを利用しますか?】

「……セーフティ?」

【セーフティーを利用しますか?】

 「……いらないわ」

 【第二ブロッククエスト・スタート】
 【19:59】
 【19:58】
 【19:57】

 クエストスタートの合図と共に、シンシアの目の前に映された遠視投映の時間表示がカウントダウンをはじめる。

 そしてかしゃん、と椅子のギミックが作動する。椅子とおしりとの接地面ががくん30センチほど下がりと、シンシアはお尻だけ椅子の窪みにはまり込む姿勢になった。

「ひゃん」

 と、反射的に両手をつっぱり、シンシアは立ち上がる。

 【接地面が離れました、カウントがリセットされます。再度着席するとカウンタが作動いたします。セーフティーを利用すると、強制的にクエストを継続することが可能です】

 遠視投映の文字を見ながら、シンシアは椅子に付いている手枷と足枷を恨めしく眺める。

「手枷と足枷セーフティね……、ほんと悪趣味だわ……」

 【20:00】

 止まったままのカウンターを見る。こうしていても原状が変わるわけでもなく。シンシアはもう一度椅子に座るのであった。

 【第二ブロッククエスト・スタート】
 【19:59】
 【19:58】
 【19:57】

 二回目もシンシアは手枷と足枷セーフティは使わなかった。未だ何をされるか分からない状況で身動きが取れなくなる状況を避けるためである。

 【19:55】

 【視覚制限が発動します、ギミック部分、具体的にはデフォルトの着席位置から下降した位置の状況を視認することができません】

 シンシアが下を見ると、腰回りに黒い霧がまとわりついていた。シンシアの太ももとおしりは黒い霧で覆われた窪みにすっぽりと椅子にはまり込む形になっており、そこから膝と体がにゅっと出ている格好である。

 (う……、恥ずかしい……、でもカイルの為だもの、私が頑張らなくちゃ)
 (こ、これはたまらんなぁ……)

 そして、徹の目の前には、シンシアの形の良いお尻と太ももがあった。手元の遠視投映をみれば、シンシアが顔を赤らめてギミック椅子に座っている様子が鮮明に表示されている。
徹がいる位置はギミック椅子の中である。横道管理層からギミック椅子へと回りこみ、今まさにシンシアの下半身と対面した所であった。

 徹はぱんぱん、と合掌を行うと、目の前につややかなシンシアの太ももへと手を伸ばした。

 「ひ……ッ」

 シンシアは自らの太ももを無骨な何かが撫で回しているのを感じ思わず嫌悪の声をあげる。カイルの手とはまったく異なるであろう太く固い指がさわり、さわり、と内ももをしつこく撫で回し、時折ショーツに沿って指を這わせる。

「……んっ、ん、……やぁん」

 その無骨な手に、内ももを撫でられるたびにぞくり、ぞくり、とシンシアの背筋に電気のような刺激が走った。

「……やだ、やぁ、……あんっ」

 今度は、無骨な手がシンシアの太ももをやわやわと揉み始める。表面的な刺激から、体の芯に溜まるようなむず痒い感覚が次第に次第にシンシアの下腹部に蓄積していくのであった。

 (うわぁ、うわぁ、かわいいい!! この子かわいい!!)

 無防備な下半身を撫で回し、羞恥に耐える女の子を好き放題にできるという状況に、徹の煩悩はどんどんエスカレートしていった。

 たわわに育ち丸みのあるシンシアのお尻を包むショーツに手を掛け、指をひっかける。そして、クイッ、クイッ、とショーツを上へ上へと食いこませる。

「ふぁ、…やぁッ、あんっ、んっ、ん……っ」

 (そーれ、そーれ、くい、くい、くい、とな)

「んっ、ん……っ、んっ、ん……っ」

 (くい、くい、くい、くいっと)

 遠視投映越しに小指を加えながら、必死に声をおし殺しすシンシア。それに構わず、徹は猿のようにシンシアのショーツを摘み上げるのであった。

 「ふ、ん……っ、んっ、ふ……っ」

 太もも撫で回され、そしてショーツを股間に食い込まされ、そして継続的刺激を与えられつつもシンシアはカウントを確認する。

【12:32】

 もうすぐ半分だ。この程度の辱めで一つ試練が終わるならと、シンシアは必死で声を潜めるのであった。だが、シンシアの下半身がショーツの食い込みきることで、徹の目の前にシンシアの花弁の形が、はっきりとかたどられてしまっている事実を彼女は知らない。ショーツの上下に合わせてゆさゆさと徹を誘惑するシンシアの性器。徹の溜りに溜まりまくった性欲が、それを見逃すはずがないのである。

「ふぁ」

 びくん、とシンシアの体が大きく跳ねた。突如シンシアの下半身から伝わってくる甘美な快感に対して、彼女は体を抱きかかえるようにして必死に堪える。甘噛みしていた小指が口元から離れ、つーっと、糸を垂らす。

「……あっ……あっ……あっ……あっ、だ……め……だめ…え……あっ…ふぁ」

 ギミック椅子の中では、シンシアのクリトリスを人差し指と親指で丹念に撫でたりこね回している徹がいた。徹がきゅっとシンシアの突起を摘んだり、押しつぶしたりするたびに、遠視投映に映るシンシアの表情が困惑と歓喜でくるくると変わる様子に、徹は至極興奮を覚えた。

 遠視投映のシンシアの表情を見ながら、さらに徹は丹念にクリトリスを揉み揉みする。次第に、ショーツの中でくちゃくちゃと、花弁が音を立てる。しかし、それには目もくれず、徹はシンシアのクリトリスを揉み込み、埋没させ、リズミカルにつまんで捻り、そして指先で強く弾き続ける。

「……あっ!! ……あっ!! ……あん!! ……やん!! やだ……、やだぁ、来ちゃう、ああん!!」

 (うへへ、可愛いなぁ、あのカイル君には弄ってもらってなかったのかねぇ、なんにせよ、女の子の体って、こんなに柔らかくて、あったかくて)

 顔を近づけ、徹の舌がシンシアの太ももをぬろん、と舐め上げた。

 (すごく、興奮する)

「ひゃん!!」

 その瞬間、シンシアのお尻が目の前から消える。徹の舌の感覚に、思わず先ほどと同じくして、両の手を突っ張り、席を立ってしまったのだ。

 【接地面が離れました、カウントがリセットされます。再度着席するとカウンタが作動いたします。セーフティーを利用すると、強制的にクエストを継続することが可能です】

「あ……」

 【20:00】

 メッセージと共に目の前に映しだされた、リセットされたカウンターを見て、シンシアは茫然とする。

「また……、座らなきゃ……」

 三回目の着席、再び徹の目の前に現れたシンシアの下半身。徹がつん、と再び指でクリトリスをつつくと、シンシアは、自ら少し足を開く。

 ――この事実を今はまだ彼女は気づかない

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