マスター☆ロッド げいんざあげいん

第二章 プロローグ


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「――あんっ、――あんっ、ああんっ」

 ベッドの上、そこにはシンシアを下から突き上げる徹の姿があった。シンシアが堕ちてからというもの、徹の肉欲生活は非常に充実していた。

 朝はおしゃぶり目覚ましからはじまり、裸エプロンで朝食を作るシンシアの後ろからずっぷしと。午前のダンジョン拡張時に彼女を呼び寄せ、マジックミラー障壁を作り音だけ外に漏らして、冒険者相手に羞恥プレイ。これが彼女は大層お気に入りのようで、最後はアナル挿入の上で放尿して果てた。もちろんその音もしっかりと外へ漏れている。羞恥に震えるシンシアの表情を見ると、これはその内本格的な露出もいいかもしれないと徹は考えた。
 そして、流石に体が持たないので昼はシンシアは休憩、徹はダンジョン拡張に勤しみ。夜は発熱ブロックで湧かしたお風呂で汚れた体を流しつつ、またずっぷし。そして夕飯を食べた後は、二人でベッドに転がりこみ、睡魔が二人を包み込むまで一心不乱にお互いを貪り合うのであった。

 ――徹は三十六年間、シンシアは二十一年間。溜め込んでいた性欲をお互いに吐き出していく、それはそれで、幸せな時間であるのだろう。

「ああんっ、しんしあイきますっ、――また、イッちゃ……う、ふぁあああんっ」

 どくん、と徹の逸物が脈打ち、シンシアの膣の中でビクンビクンと暴れまわる。その動きは、シンシアの膣壁をあますことなく蹂躙し、彼女の意識を快感の海にとろけさせるのに十分な刺激を与えた。

「ふぁ……あ、――ああ、きもちい……きもちいです、徹さまぁ、わたし、もう徹さまのおちんちん無しじゃ、ダメな子になっちゃいましたぁ、――ふああん」

 絶頂の震えの後、その余韻に浸りこみ徹の胸元へ倒れこむシンシア。性に貪欲ながらも、決して肉便器としての分を超えようとしない彼女は、徹にとって慈しむべき人であり、何よりも優先度が高い守るべき者であった。歪んだ感情ではあるが、快楽に堕ち、徹無しではいられなくなった彼女はこの世界で一人過ごす徹にとって家族も同然であった。

「――まったく、アレさえいなけりゃ順風満帆と言えるんだが」

 んっ、あっ、と尚も痙攣する徹の逸物の感覚に悶えるシンシアの頭を撫でながら、徹は呟く。

 ――そう、今彼が頭を痛くする、悩ましい問題が起きているのだ。






「――いやーッ お見事ッ 徹様ッ お見事なフィニッシュッ よっ、ニクいよこのエロ大魔王!! 色欲魔神!!」

 ちょん、と扇子を頭によいしょをするカイル問題がひょっこりと部屋の中に現れた。

「……うっさい、また変遷ブロックにぶち込むぞ」

「――ちょ、マスター。それだけは勘弁ッス!! あれ、ホントきついんスよ? 見たくない自分とかあられもない自分の欲望とか見せられてマジ精神崩壊っス、人間変わっちゃいますよ、あ、もう変わってますかね、ぐへへ、でも今の自分、自分嫌いじゃ無いっスからー!!」

 そこまでカイルが叫んだ所で、ガイン、と徹のマスターロッドが伸び、カイルの脳天にツッコミをいれる。

「痛ッ、マスター痛ッ、これピッケルモードじゃないですかッ、バールのようなものよりも一層直接的で物理的な殺意ッ、ああ、でも自分コレも嫌いじゃ無いっス、要は殺したいほど愛してるってヤツっスね? ああ、でも自分男に興味無いんで、マスターの愛には応えられないッスけど、大丈夫ッス。裏切らないっス。自分とマスターはエロという絆で結ばれているッス。だから自分も肉便器欲しいッス、童貞抜け出したいッス!!」

 彼の名はカイル。先にシンシアを徹に寝取られ、そして堕ちた彼女に股間を舐められながら、彼女が絶頂する様をまざまざと目の前で魅せつけられ、精神崩壊した男である。殺すのもなんだかなー、と思案した徹が、強めの【変遷ブロック】に一日放り込んでいた結果がコレであった。

「――そんなに童貞抜け出したいならシンシアと一発やらせてやろうか?」

 と、徹が言った。その瞬間きゅ、とシンシアの膣が徹の逸物を締め付ける。
 どうやらまんざらでも無いらしい。――だが。

「――うっわー……、マスター。それ引くッス、どん引きッス。いくらマスターでも人のトラウマ蹂躙するのって酷くねっスか。自分、もうしー姉じゃチンコ勃たなくなっているの知っての狼藉っすよね、ソレ。ああ、でもしー姉に入れられなくても、入れてもらうのとかアリかもッス。主に尖ったヒールとかで、肛門的に。――あ、でも童貞じゃなくてそれじゃ処女無くしちゃう。……うーんそれはちょっとなー、男としての矜持ってかコケンに関わるっs――ぶへ」

 再び、徹のマスターロッドがカイルを急襲する。

「うわー、容赦ないッスね。マスター。流石にドリルモードは引きますわー、いろいろと中身でちゃいますわー」

 このカイル、どうも変遷ブロックで変遷しすぎてしまったようで、性格は元より、肉体の耐久力までも変わってしまったのだ。徹の一撃を事もなしにぴゅーと、頭頂部からの出血だけで済ますその様は、まさに人のレベルを超えていた。一方性格は放り込まれた時の状況に影響を受けているらしく、妙にドMかつ性に貪欲なものに変わってしまっていた。

「んで、マスター。それは兎も角、自分。ギルド行って適当な獲物見繕ってきたんですけどー」

 しかし、何故か徹に忠実な下僕と化しているのが救いである。ダンジョン拡張のアイデアや、言われもせずに、次なるターゲットを物色してくるその色欲根性に、徹はカイルの存在を抹消してしまおうとは思わなくなっていたのだ。

 徹はパラパラとカイルが持ってきた資料をめくる。

「あ、その子なんかイチオシッスね、自分の同期なんスけど、もうね、はさみたいっつーか、しゃぶりたいっつーか、窒息したいっつーか。顔見知りなんで、自分簡単に釣ってこれるッスよ」

 ふーん、とカイルの言葉に徹は頷きながら、マスターロッドを振りかざす。遠視投映ディスプレイが発動し、カイルと徹の前に一人の女の子の姿が映し出された。

「これはけしからん」
「ウッス、けしからんっスね、揉みたいっスね」

 遠視投映ディスプレイの中で、ウェーブがかかった黒髪を翻し、火球をモンスターに向けて放つ女の子。炸裂と同時に、ミニスカートと黒タイツからこっそり覗く太ももが艶かしく照らしだされ、そして、暴力的にゆっさゆっさと主張する、その胸の大きさが視界に入った瞬間、二匹の性獣の股間にびきん、と真っ赤な血潮が注ぎ込まれる。

 そして、モンスターを仕留めて得意げに振り返る彼女の美しく勝気な表情は、徹の嗜虐的な性的思考を煽るのに十分すぎるものだったのである。

「あっ、徹さまっ、まだおっきくしちゃだめっ、あんっ、――ああんっ」

「なあ、カイルさぁ……」
「ういっす、マスター」

 ゆっさゆっさと、再びシンシアの体が揺れ、そしてぬっちゃぬっちゃと淫猥な水音が部屋に響く。

「――こういう気が強そうな女の子がさ」
「――ウッス、動けなくされて無理やり犯されちゃって」

「――意思とは裏腹に体の奥を慣らされちゃってさ」
「――ウッス、それで悔しそうな顔で、絶頂しちゃったりするのって」

「たまんねぇよな?」
「たまんねっスね?」

「――あっ、あっ、あっ、かたいのぉ、徹さまぁ、イク、しんしあ、また漏れちゃうぅううう!!」 

 こうして誰も知らない地の底で、また獲物を喰らうため、迷宮がぱっくりとその口を開き、舌が獲物へと伸ばされる。彼女の人生に悲劇が訪れるまで、あと僅かである。

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ぬける  
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