マスター☆ロッド げいんざあげいん

第五話:カイル君とシンシアさん(4)


←前の話 TOPに戻る 目次 次の話→

 (……やだ、なんかまだちょっと変な感じだわ)

 股間にまとわりつく柔らかい修道服の感覚に、シンシアは少し歩きづらそうに第3ブロックの境界へと歩をすすめた。先の進入クエストでショーツをギミック椅子に置いてきてしまったので、今彼女の下半身を足首まですっぽりとおさめている、タイトスカート形式の修道服の中身はありのままの姿である。先程第一ブロックで盛大に徹の舌でさんざんにイかされた後、ぐったりしている間に、徹に再びねちっこくクリトリスを舌で嬲られたため、彼女の体には再び劣情の種火が灯ってしまっていたのだ。

 (……人が動けないのをいいことに、あんな……、あんなことをするなんて)

 それは、数分前のことである。シンシアが絶頂を迎えると共に、彼女の性器はその残り火を処理しようとひくつき、シンシアの痙攣と力みに合わせて愛液を小まめにぴゅっぴゅと放出していた。その度に花弁にはねっとりと愛液がまとわりつき、そして股間まわりに水たまりを作っていくという按配であった。

「はぁ……っ、はぁ……、っん……っ、ふぁぁ……」

 シンシアはその快楽の余韻に浸り、とろんとその精神を外に手放していたその最中であった。だから腰元でごそごそと誰かが動き、シンシアの腰の下から手を廻されて下半身を固定されるまで、シンシアはまったくの無防備であったのだ。

 そのころ、ギミック椅子の下で徹は自分の前にあるシンシアのあられもない股間を凝視し、感動していた。

 (俺の愛撫でこんなにベトベトになるまで感じてくれるなんて)

 これはサービスしてあげねば、と徹はひくひく震えるシンシアの下半身を抱え込み、そして絶頂の余韻ふるえるシンシアのクリトリスをちょんちょんと舌先でつついたのだ。

「……っ、……ふぁっ!!」

 と、シンシアが声を上げると同時に、ぷしゅっと花弁から愛液がほとばしる。そして徹はそれを確認すると、シンシアの濡れそぼった花弁にやさしくしゃぶりつくのであった。

 ――ちゅる、ぬろ、ごくん、……ずず、ごくん。

 (やだ……、なにこれ……、吸われて、やあん……)

 徹はクリトリスをシンシアの下半身から回した手で柔らかくゆっくりと皮の上から扱しごきながら、花弁にあふれる蜜を吸い取り、飲み込んでいく。ちらりと遠視投映をみれば、そこには、羞恥を感じつつも、指を咥え、クリを揉まれるたびに体を震わせるシンシアの顔があった。

 (――うむ、エロかわいい。眼福なり)

 五分後、あらかた舐めとった後で、すっかりしょぼくれた突起をまた口に含んで遊んでいたりしたのだが、シンシアに席立たれるのであった。シンシアが立ち上がる気配を察すると、徹は下半身を固定した手を離し、代わりに舌でシンシアのひだひだをくちゅくちゅとかき回してあげるのであった。

 それは、

 ――もの足りないならまだまだいじめてあげるよ

 という徹からのメッセージである。

 クリへの刺激から、花弁を悩ましくかき回される快感の移行に、シンシアは二秒ほどその腰を止めてしまう。その間、ちゅくちゅくと動きまわる徹の舌から送られる快感に、もうちょっとアソコをかき回される感覚を味わいたいという気持ちが生まれ、一瞬躊躇いが生じるが、その迷いを振り切るように彼女は立ちあがったのであった。





 【覚醒の横道 第三ブロックの侵入クエストが始まります。 挑戦者の性器から垂らされる愛液が一定以上溜まると、障壁が解除されます】

 シンシアの目の前に現れる遠視投映ディスプレイの文字に対して、彼女は予想はしていたが、あまりにもブレないここの支配者の方向性に、大きく溜息をつかされる。

 (――でも、今度は弄られるとか無さそうだし、むしろ前の試練よりも楽かもしれない)

 シンシアがそう思案していると、床がガコンと開き、ギミックが浮上する。そこには腰の高さぐらいまである階段があった。ただし、普通の階段と異なる箇所がいくつかある。階段の最上部は二股に別れており、そこにはご丁寧に足あとのマークが描かれていた。中心部は空洞になっており、そこにはガラス製の漏斗が設置されていた。さらにその下方にはガラス製の小瓶があり、小瓶の中ほどに赤いラインが引かれている。つまりはお立ち台+和式トイレの様な装置であった。

 (――前言撤回、もう何もいえないわ……)

 悪趣味なその見てくれにシンシアは心の中で毒づくのであった。

 【愛液の採集場所は指定の場所で行われますのでご注意下さい、制限時間等はございません、それではスタートします。】

 採取装置の上に追記の説明が現れる。後ろに衝立が現れ、今回もシンシアの痴態が、カイルからは見えるリスクは消えた。

「カイル!! ちょっと謎解きに時間掛かりそうだから、結界魔法(キャンプ)はって待ってて、お願い!!」

 シンシアが衝立から顔をのぞかせ、入り口のカイルへと叫んだ。どうやら聞こえたようでカイルはうなずき、荷物をその場において拠点づくりはじめるのであった。未だ不安そうなカイルから、がんばって、しー姉ぇ、と声が掛けられ、シンシアは笑顔で返した。

 そして、シンシアは振り返る。目の前にある最終装置。この迷宮の支配者は、きっと自分が足を開き、しゃがみ込みながら、卑しくも自ら性器を弄り、そして絶頂を迎える姿を楽しむつもりなのであろう。

 シンシアは想像する。自ら修道服をたくし上げ、自慰に耽ふけり、丸出しにしたお尻をふりふりと震わせながら絶頂し、愛液を垂らす己の姿を。それは、なんとも受け入れがたい光景であったが、

 ――だが、それだけのことであった。

 カイルには、知られること無く、前回の試練の様に誰かに好き放題弄ばれるわけでもない。ならば、いつもの秘め事と変わらないではないかと、シンシアは考えた。それぐらいで、夢がかなうなら、カイルとの結婚生活の資金が手に入るなら、まだ、ギブアップなどしなくても良いのではないかと。

 そう決意を固めたシンシアをよそに、

「第一カメラ角度よーし、二カメは顔をあっぷで、ここ大事よー? 三カメはアソコと顔を同時に移して、四カメは後ろから全体を、お尻を舐めあげるように、五カメと六カメは正面かな、おっぱいを中心に、後方に引く感じで――」

 徹は管理層で趣味に勤しんでいるのであった。

「さあ、RECすたぁあああああとぅ!!」



 遠視投映越しに映るシンシアが階段を登り、足マークに合わせて足を開く。そしてするするとスカートをたくし上げそのまましゃがみ込むと、自然にシンシアの足がM字に開き、白くまるいお尻と、先程さんざん徹に弄ばれた花弁が現れる。直に外気にふれ、きゅ、と引くつく様子が正確に録画されたのを確認すると、徹は満足気に頷くのであった。

 【挑戦者を確認しました。姿勢サポート機能開始します】

 和式トイレに座り込んだようなシンシアの各部を透明な魔法のギミックが下支える。ふわりと、シンシアの体から窮屈な負荷が消え、まるでベッドで寝ている時のように力を入れなくても姿勢が保たれていた。

 (……まったく、変な方向に至れり尽くせりなのね)

 そう心の中でシンシアは呟くと、自分が改めて卑猥な格好をしていることを再認識する。修道服はまくり上げられ、下半身は下着も付けず、丸出し状態。

「……んっ」

 そんな、端ない格好を自覚しながら、シンシアは自分の胸をゆさゆさと揉み始めるのであった。第一ブロックでは決して弄ってもらえなかった胸。

 そう、シンシアの胸は痺れるようなむず痒い感覚がずっと溜まっていたのであった。指を這わせれば、修道服越しでもはっきりとわかる凝り固まった乳首。シンシアは、手のひらでさすり、手で揉み込みそして、服越しに摘んで、じれったい感覚を昇華させる。

「ふぁ、……んっ、すごい、……痺……れる、はぁっ……、んふ」

 ツンツンにとがった乳首を、どこかしら幼さが残るカイルに吸ってもらう。それがいつもシンシアが思い浮かべる自慰のシチュエーションであった。

「うふふ、……あんっ、もう、そんな強く吸っちゃだめ、……ゆっくり転がしてぇ」
片方の手で胸を下から寄せて上げ、服に押し当てられた乳首を人差し指でコリコリと弄びながら、シンシアは腰をくねらせる。

 (うわぁ、シンシアちゃんは、結構性に対して貪欲なのかもなぁ)

 シンシアは21歳までずっと聖職者であった。顔立ちは整っていたので、言い寄る男はいたものの、その度に彼女はカイルを出しに断っていた。しかし、体と心は別物である。心はカイルで満足していても、体はそうは行かない。年下であり、まだ駆け出しのカイルでは結婚しても生活がおぼつかない、かと言ってシンシアが養うというのもカイルのプライドを傷つけてしまう。だからシンシアはカイルが一人前になるのを待っていた。心のために、体を自分で慰めながら。

「カイルっ、カイルっ、好きっ、カイルになら何されてもいいの、はぁ…はぁ…、シンシアお姉ちゃんはカイルの事が好きだから、乳首をこんなにはしたなくしちゃうの、――あぁん!!」

 M字開脚のまま、シンシアは服越しに両方の勃起した乳首を指でさすっていく。時折ぷにゅんと指を沈ませ、くにくにと乳首を転がすたびにシンシアの花弁がいやらしい潤いに満たされていくのであった。

「んふ……、あっ、やんっ、気持ちいっ、カイルぅ……お姉ちゃんのはしたないところもっとお仕置きしてぇ……」

 そして、左手で胸を揉みながら、シンシアの右手が股間へと伸び、クリトリスをいつもの調子でつん、と突っつく。

「――ひ」

 それは予想外の激しい快感であった。いつもならつんつんと指先で弄び、その短くも芯に響く快感に酔いしれるのだが、シンシアの指に返ってきた感触は、にゅるん、である。当然のことながら、伝わってくる感覚も、それを遥かに上回る衝撃であった。恐る恐る股間を覗き見れば、そこには蜜に溢れ、くちゅくちゅにほぐれた花弁があった。

「やだ、わたし……なんで?」

 (そりゃ、アレだけ弄ってあげたからなぁ……)

 しみじみと管理層から、シンシアの痴態を徹は思い出した。そして思う。このシンシアちゃんは、一途で素直で、エッチで素敵なメガネお姉さんだと。そして、ここから電波思考。こんな可愛くて食べ頃のお姉さんは誰かがしっかりと食べてやらねばと、清く正しくねじ曲がった笑いを上げるのであった。そして、遠視投映の中で、シンシアの指が再び動き出す。

「ふぁっ……ああっ……、やぁ……っ、んっ、……あんっ……あっ、あっ――これ、気持ちい、止まらない……はぁはぁ……止ま……らないっ――」

 花弁の入り口をかき回しながら、指で愛液をすくい取り、勃起したクリトリスを指で弾いたり、摘んだりと、奇しくもシンシアは無意識の内に徹にギミック椅子でされた責めと同じ行為を繰り返す。

「カイルぅ……、カイルぅ……あんっ、……お姉ちゃんの、シンシアお姉ちゃんのいやらしいこっちも吸って欲しいのっ、ふぁ……あっ、ちゅるちゅる音を立てて吸って欲しいの!!」

 ちゅくちゅくちゅく、ちゅくちゅくちゅく、とリズミカルに淫猥な音が周囲に響く。クリトリスから指を離し、二本の指で挟むように割れ目をきゅっと圧迫し、性器全体を揺するように前後に指を動かすと、花弁からいやらしく溢れた愛液がぼたぼたと下へと垂れていく。

「んあああぁ……、カイルぅ、――えっちなお姉ちゃんをゆるしてぇ……っ、おっぱいだけじゃなくて、お姉ちゃんのアソコもちゅうちゅう吸って、お姉ちゃんのことなんか気にしなくていいから、いっぱい吸ってぇ、――あぁん!!」

 第一ブロックの試練と負けず劣らずかたく勃起したクリを、シンシアの愛液に濡れた中指が、ひっかくように弾き出す。中指がクリトリスを激しく弄ぶたびに、シンシアの肉芽はより、快感を得ようと固くなるのであった。

「あああ……あっ……あっ、あそこかゆい、かゆいの。――カイルぅ、お姉ちゃんのあそこ痒いのぉ……あっあっ、気持ちい、こんなの、こんなのぉ……わたしぃ……」

 ――ピチピチピチ、とさらに濡れ濡れのクリを弾く音が周囲に大きく響いた時、それはシンシアの目の前に現れた。

 【第三ブロック侵入ミッションクリアー。おめでとうございます、第三ブロックへの侵入を許可します。ブロック障壁の前までお進み下さい】

「――え?」


 【第三ブロック侵入ミッションクリアー。おめでとうございます、第三ブロックへの侵入を許可します。ブロック障壁の前までお進み下さい】

「……え、だって、わたし……、まだ……」

 【第三ブロック侵入ミッションクリアー。おめでとうございます、第三ブロックへの侵入を許可します。ブロック障壁の前までお進み下さい】


 シンシアは呆然と下方をみる。見れば小瓶は既に赤いラインなどゆうゆうに超え、今や小瓶はあふれんばかりに、なみなみとシンシアが垂らした愛液をたたえていた。その状況に、シンシアは思わず我に変える。

 ――足元に広がるまる、でお漏らしをしたかのような水たまり、
 ――姿勢制御魔法によりかかり、まるで娼婦のショーの様に股間を広げている原状
 ――そしてだらしなく口元から垂れる唾液の糸

「うーん、シンシアちゃん、たまってたんだねぇ、好みの弄り方も解ったし、俺も頑張っちゃおうかな?」

 シンシアの痴態を管理層から遠視投映で見ていた徹はニヤニヤと呟いた。

 (わたし……、わたし……)

 シンシアは考える。自分はいったい何をしていたのかと、カイルを思いながら自慰に耽るのはいつもの事だ、しかし、自分は今、確かに、ついさっき何度も何度も辱められた方法で、自分を慰めていなかったか。


 ――そう、まるで誰かに教え込まれたかのように。

 カイルを思いながら、誰ともわからない他の誰かに教え込まれた方法で、気持ちいいと。

 ――すごく、気持ちいいと、感じていなかったかと。

 ぞ、ぞ、ぞ、とシンシアの背筋を立ち上るのは背徳感か、それとも他の何かか。


 その瞬間、カチンとシンシアの中のスイッチが切り替わる。


 今、シンシアの胸のうちを支配しているのは、あられもない羞恥心でも、いいように踊らされている という屈辱でも、ましてやカイルに対する後悔の念でもなかった。

 あの、第一ブロックで味わえた次元の快感まで、あと少しでいけたのにという、快感への渇望である。

 ――あの時、あの人はそう、私のクリトリスを優しくこねまわしたの

 そうすると、シンシアの下腹部に、じれったいような痺れがじくじくと溜まるのだ

 ――それであの人が途中で強く弾いたり、きゅっと摘むと、いっぱいお汁がでるの

 そうすると、シンシアの花弁は愛液をしとどに溢れさせ、そしそれをクリに塗るとこんどはさっきよりも強い刺激をクリトリスに与えても、大丈夫になるのだ。

 ――それをどんどん繰り返すと、弄っただけ、ふわふわして、腰がびくんびくん震えちゃって、

 くちゃくちゃくちゃ、ちゅくちゅくちゅく。

 シンシアの右手が貪欲に股間を擦る。コリコリとしたクリトリスを激しくこすったり、花弁の入り口をかき回したりと、徹が行なった行為を繰り返し繰り返し忠実になぞっていく。

「………ふぅ………ふっ……ん゛っ……ん゛……ん゛……ッ」

 シンシアはおもむろに胸をまさぐっていた左手を股間へと持っていく、はらりと修道服がズレ落ちるが、シンシアは修道服の裾を口で咥えると、再び左手を股間にもっていく。

 ――入り口をくちゅくちゅかき回して、もう一つの手で、こりこりするの、ぴんぴんするの

「………んふっ………んっ……うぅんっ、……ん゛っ……ん゛っ、……ん゛っ……んーっ……ん゛っ……ん゛っ」

「うわぁ……、これ、たまんねぇわ」

 徹の目の前の遠視投映の中で、シンシアのクリトリスは右手の中指と人差し指で跳ねるように弄ばれ、そして割れ目は左手によりやわやわとかき混ぜられて形を変えてく。修道服という聖職の衣に身を包みながらも、白い肌を晒し、股を広げて裾を加えながら尻の穴までぐちゃぐちゃに濡らして、両手で性器を陶然とした表情で弄ぶシンシアは、徹の劣情を掻き立てるには十分な姿であった。

 その光景にあてられて、反射的に思わず肉棒をしごきそうになる徹だが、なんとか寸での所で、踏みとどまる。ようやくここまで来たのだ。まだ彼女は自ら快楽を求め始めただけである。徹に溺れたわけでは無いのだ。

「………い……ちゃ、いっちゃうぅ……、今度こそ、わたし……わたし……、すごいの……、すごいのがきちゃう――」

 そしてシンシアは両の中指を使い、きゅ、とクリトリスの皮を剥き、その陰核を露出させ、そのまま人差し指をそのむき出しの肉芽へと、伸ばし、

 こり、こり、こり、と優しく撫で上げると、シンシアの体の奥から快感の坩堝が体中に染み渡り、

「ふあ、ふああああああああん」

 と、普段出さないような猫撫で声がシンシアの口から漏らされる。
 その間、尚も両の指は、敏感な肉芽をさわさわと撫でて、そしてカチカチにぴんと勃起したことが十分に指から伝わると、シンシアは、きゅ、とむき出しのクリトリスを指で押しつぶした。

「ああん!! 気持ちい!! ――いっちゃう!! ――いっちゃう!! ふああああああん!!」

 叫ぶと同時に、ぶしゃっ、ぶしゃっと、シンシアは何回も盛大な潮を花弁から吹き出させるのであった。








 【第三ブロック侵入ミッションクリアー。おめでとうございます、第三ブロックへの侵入を許可します。ブロック障壁の前までお進み下さい】

 徹が仕込んだ遠視投映のメッセージだけが、静かにその場に映り続けていた。

「うし、次も気合入れてシンシアちゃんを虜にしなきゃな」

 そして徹は、遠視投映に映る気持ちよくまどろむシンシアを後に、次の管理層へと移動するのであった。

 よろしければご評価お願いします<(_ _)>
 
ぬける  
  いいね!!