裏切将校アーヒム=レデルラードの受難

第七話:人物紹介+小話


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「おい、居るか。アーヒム=イラマチンポ」

 白夜の夜から数日後のことである。俺と皆が住む家に神官の爺が訪ねてきた。

「おい、クソ爺。その呼び方定着させたら、マジで酷いことするからな」
「ほっほ、効いちょる効いちょる。どうじゃ、この手の辱めは股間にくるじゃろう」
「いやいや俺ドM民族じゃないし、普通に傷つくだけだし、やめてお願い」

 ただでさえ今日までイラマ神とか鬼畜軍人とか、フェラ仕込み三太郎とかわけの分からん呼び名で呼ばれ続けている身だ。今の俺ちゃんの沸点は液化ガスよりも高いんだゾ、ぷんぷんと不満をボディランゲージで表してみる。ところが目の前の爺はなにいってんだこいつ見たいな視線で俺ちゃんみるの、なんなのもう。

「流石に自業自得じゃろう、普通年端もいかない子達にあそこまでするか? 川向こうの性行為は一人五回以上イかさなきゃいけないルールでもあるのかのう?」
「うんにゃ、それは俺ちゃんの純然たる趣味だが」

 なんか酷く残念な人を見るような視線で蔑まれた気がするけど、大丈夫。俺ちゃん全然気にしない。

「まあ、ええ。注文の物を届けに来た。こんな服どうするんじゃ?」
「お、もう出来たの、早いなー。この手の服はこっちには無いからもっとかかるかと思ってたわ」

 そもそもこっちの服飾の技術とかどうなってるんだろ。俺が頼んだ仕様をきっちりと満たしているし、生地自体もかなり見本に近づけてもらっているみたいだ。

「この前の白夜のせいじゃ」
「んん? また俺ちゃんゴミ扱いされるの?」

 俺のちゃんの反応に爺は、はーっと深いため息をつき首をゆっくりと振る。どうやら違うらしい。

「アレは見ての通り国中の民が魔導エネルギー変換した結果起こる現象でな」

 うんわかる。幼女への過酷な性行為を見ることで生み出されたM(魔導)エネルギーが夜空を満たすその様を俺は見てしまった。この民族が業深いと思われる最大の理由だ。

「そのおかげで各地の古代魔導施設の一部が吹き返してな、割と今なら便利機能が使えるんじゃよ」
「ほほーう。ちなみに軍事利用できそうなものは?」
「ないな」

 断言かよ。
 まあ本当に無いんだろうな。もう、この民族の傾向と対策は割とつかめた。

「で、何に使うんじゃソレ。川向こうの着エロプレイでもして、まーた儂らの心を搾り取るきかのう?」
「セリフと裏腹に、頬染めてそわそわするな、クソ爺」

 まったくちょっと油断するとコレだよ。――もっとも、コレには俺の趣味も多少は入っているっちゃ、入っているのだが。

「これはな、機械帝国との交渉の場で使う」
「ほう?」

 ぶっちゃけ、俺からしてみればこの戦争はする必要が無い。何せこっちは筋金入りのドMというだけで、機械帝国になんの恨み辛みも無いからだ。長い歴史の中で全くコミュニケーションが無かったことと、こちらのアルケイオスという反則まがいの兵器が様々な誤解を生んでこうなった。だがアルケイオスは強力だが、たった五体だけでは機械帝国に攻め入る程戦力も無い。そもそも都市制圧が五体だけじゃできるわけがない。なので俺としては手っ取り早く交渉の場に相手をつかせたい。

 ポイントは二点だ。

 まず、こちら側が圧倒的戦力を持っていると相手に思わせる。攻めても無駄、侵攻と経費のバランスがうまくない、という案配に持っていきたい。もっとも機械帝国は、寸土も取れていないのに何回も攻め入ってきたわけだが、ソレもあと少しで膠着を打開できるという希望があったからだ。当然相当の土地や資源獲得の見込みは立てているだろう。その見込みを無理ゲーにしたい。具体的には圧倒的勝利をもう一回ぐらい行いたい。そこで機械帝国を交渉の場に引き摺り出す。

「ふむふむ」
「めっちゃ思考読まれている。まあいいや」

 そこで俺はあの五人を連れて行き、アルケイオスの乗り手だとバラす。当然五人だけしかいないとか、魔導精神波の秘密とかこっちの民族都合はバラさない。一応向こうの想像通りの魔法帝国との一面を演出しつつ、理不尽な子供パイロットという不可思議設定で、話の主導権を握るつもりだ。そこで可愛いひらひらの少女達が出てきてもらっても困るんだよね。幼くても軍人っぽくしてもらわんとさ。というわけで――

「お前さんの軍服をモチーフにしたコイツが出番というわけか」
「そうだ、馬鹿正直にこっちの大人を連れて行くより成功率は高いと思う。なんせ機械帝国の兵士達をその手で散々殺してたご当人だ。レーゼちゃん達には悪いが、あいつらの視点と証言は、ものの見事に想像上の"魔法帝国"を機械帝国側の代表に想像させてくれるだろう、そこで少なくとも数年、いや十数年の停戦は無条件に勝ち取りたい」

 そこまで喋ると、爺が神妙な顔で俺ちゃんをみた。

「その先延ばしに意味はあるのか?」
「あるさ、少なくともあの子達が大人になる。少なくとも自分のことを自分で選べるようになる、最もその間で俺はこの戦い自体の意味を無くすつもりだがな」
「……ふん」

 爺が笑う。
 
「ちょっとマジで行く末を考えていて若干キモいんじゃが」
「そこは褒めるところでしょお? 流石じゃなとか、チンポ立てる以外にも役立つ気があったかとかさーっ」
「冗談じゃ」
「なんなの、もう」

 今度は俺がでっかいため息を吐く番だよ、とがっくりと肩を落とす。

「しかし、ありがとう。感謝する」

 爺が頭を下げた。

「最初ぶっ殺せといっていた割には随分じゃんか?」
「いや、今でも割とマジで思っておるぞ、精々用済みにならんように気をつけるんじゃのう?」
「うっせー、くそ爺。少しはあ崇め奉れこのやろう」
「ほっほ、無理な相談じゃな」

 悪態を付き合うぐらい少しはわかり合えたということだろうか。少し爺との会話内容が丸くなってきたがする。まあこうなった以上、おちんぽ侍だなんだとさげすまれようとも協力をしていかなければならないのだが。





「で」

 正座している俺ちゃんにレーゼの足裏がグリグリと押しつけられる。うーん少女は足裏までもフローラル。とか思っていたら圧力が増した。ちなみに顔面を踏みつけられているのでおぱんつが見えません。本当にありがとうございます。

「ちょっと考え読んでもわからないから、さっさと説明をしろアーヒム。これは一体どういうことだ?」

 実際俺にもわからん。なんか朝起きたら外がどんちゃんどんちゃん騒がしいから窓の外みたらあーなってた。多分爺のせいじゃないかな。

「魔導戦隊アルケイオス新衣装お披露目発表会とか、派手に飾り付けられてますね」

 カーテンを覗いて外を見ているメアリーちゃんが呟く。

「どれどれ、うっそ何だよこれ、なんで出店とか看板とか一夜にして出来ているわけ、お前らの生産性どうなってんだよ」
「多分白夜のおかげじゃん。なんか色々古代施設が動いたーとかいってたし」
「わはー、けっこういいじゃんいいじゃん? でも露出多くない? アーヒムの趣味ー?」

 リノリナが既に新しい服を着てきゃっきゃと騒ぎ出している。

「おう、割と趣味全開だぞ。ミニスカート派俺と、ホットパンツ派俺に配慮した素晴らしい出来映えだと自負していr、もがああ」

 おしゃべり途中にほっぺをレーゼちゃんに抓られる。いや掴まれるといった方が正しいかもしれない。両の親指を口の中につっこまれて口が動かせない。

「だーかーらー。なんで私達がこんな辱めみたいなお披露目をしなきゃいけないんだー?」

 軍事利用できる施設はなくてもこういうことする生産施設はあるのかー、とかぶんぶん頭をレーゼに振り回されながら俺は思う。しかしレーゼの気持ちは分かるが正直俺にこの件で当たられても困る。今回のイベントに限っては爺100%企画である。今の俺に出来ることは、ぷんぷんレーゼちゃん可愛いくらいしか妄想するしかない。

「あ、あのぉ~、あ、アーヒムさぁん」

 といったところで今まで大人しかったラーナが話しかけてきた。

「あの、あの、これ、下着の中にば、ばば、バイブ付けなくちゃいけないんですかぁ」
「やめなさい」

 緊張して、何故かセルフ羞恥プレイをしようとしているラーナにダメ仕出しをした後、ぺちんとメアリーがチョップを下す。

「あう、あうう」

 頭を抱えつつも少しこの子不満そうなんだが、俺ちゃん無事に教育できるかしら。ちょっと自信ない。ていうかリノリナもメアリーもレーゼもそわそわしているが、もしかして全員プレイ希望ですか、そこんところどうなんですかお嬢様方、念話でGO。


《以下、立ち絵となります。イメージの固定をしたくない人はご注意下さい。イラストは今回も十様です》























■レーゼ
「その、スカート短くないか?」





 アルケイオス運用魔導機構から乗り手に選択された孤児。五人の乗り手の中ではリーダー的存在であり、みなの手前ツンツンしているが、実は筋金入りの奉仕精神を内に秘めたドエロいM娘である。ちなみに体の成熟度は五人の中で三番目。アルケイオスに最も適した適性を持ち、オールラウンドに戦える。アーヒムに割と甘えたいのだが皆の手前もあり、リーダーとしての手前もありでいまいちアクセルを踏みきれない今日この頃である。

 Q:バイブを使った羞恥プレイについての答え
 A:「よ、夜ならやってやっても……その、いいぞ。だけど二人っきりだぞ、二人っきりでだからな!!」




■リノ・リナ
「いーじゃん、いーじゃん、でもなんで生足ー?」
「動きやすいし、分かってるねぇ、アーヒム」





 実は代々乗り手の一族。ちなみにアルケイオスの乗り手は皆碧眼で、より蒼くなるほど魔力が強く、適性があるとされている。やはり両親は早死にしており孤児。戦死ではなく病死。見ての通り一卵性の双子。何をするにも一緒に行動。性格も同じなのでうるさいときは二倍うるさいからちょっと直して欲しいとメアリーこっそり呟いていたりする。射撃、索敵に秀でていてフットワークも軽い。斥候タイプ。

Q:バイブを使った羞恥プレイについての答え
A:「ちょっと」「興味が」「なくも」「ないかなー」「でへへ」




メアリー
「……あの、タイツは標準装備なんですか?」





 実はリノ・リナのちょっと離れた親戚でもある。孤児ではないのだが、家族はMエネルギーローテーション政策で大陸奥地にいる。五人の中ではブレーキ役というか、表向きは一番の常識人。レーゼに良くアドバイスを求められており、参謀・副将的な位置ではあるが所詮子供の知恵。アーヒムに作戦を丸投げできて嬉しい反面、自分の役割が薄れてしまったことを心の中で気にしているが、またそれは別の話。最近胸が膨らんできて、ちょっとレーゼの視線にむずむず中。戦闘はなんでもそつなくこなすが、どちらかというとサポート役として動くことが多い。あとアナル大好き。

Q:バイブを使った羞恥プレイについての答え
A:「私、その、手で直接弄られちゃう方が」




ラーナ
「ちゃ、着衣プレイ……ッ」





 気が弱く、奥手で内気で、生粋のドM。妄想癖有り。その強靱な精神力に目を付けられて運用機構に乗り手にされる。五人の中では一番体が成熟しており、その分性的欲求が非常に高い。普段は自分を表に出さないが割と頑固な一面も。五人の中で、最も魔力の持続力が長く安定している。平均出力値ではレーゼに劣るものの、持続時間では他の五人の追随を許さない。最も長く、そして安定して戦える近接パワー型。射撃も出来るが、照準作業が極めて不得意なため、無差別爆撃が照準データそのままに撃つことになるだろう。髪がわっさわっさなので後ろで纏めているがわっさわっさである。

Q:バイブを使った羞恥プレイについての答え
A:「い、イク時はちゃ、ちゃんと報告しますね、え、っとえっと、合図、そうだ、合図をくれたら、わ、私イきますから、ちゃ、ちゃんとイきますから!!」



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