マスター☆ロッド げいんざあげいん

第九話:アルフレッド君とカレンちゃん(9)


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 カレンへのぶっかけの洗礼が終わると、徹はカレンの上半身側に回り込み、ぐいっと彼女の脇から両手を差し込みその豊かな膨らみを間探り始める。

「……くっ……んっ」

 既に防具は剥がされ、その細い肩からたわわに膨らんだ胸へのラインが、無骨な指によってぐにゅぐにゅと歪まされていく。薄く黒いインナーシャツの胸元に、先程口から吐き出された徹の精子が、カレンの唾液とともにぬるりと落ち込んでいく。尚もカレンの顔へと涎を垂らし続ける徹。カレンはそれを避けようと顔をよじるが、徹の唾液は首筋に落ち、さらに胸元へとゆっくりと流れていくのである。

 ――ぬっちゃ、ぬっちゃ、と

 徹の両手がカレンの胸を揉み込む度に、カレンの胸の真ん中からちゅくちゅくと水音が響く。おっぱいの根元を掴まれゆさゆさと揺らされる度に、カレンの乳首がインナーに擦れてカレンの脳髄に快感を送る。いつの間にかぽっちりと存在を主張し始めている彼女の乳首は快楽を求める体の自然な反応であった。

「……好きなだけ嬲ればいいのよ、――絶対、絶対復讐してやるわ……、――くっ」

 そんな悪態をつくカレンの横で、徹はカレンの乳首を上から摘みぷるんぷるんと乳首を軸に胸を揺らす。

「……はぁっ……あっ……んっ……く……ぁん」

 豊かに揺れる双丘の向こう側で、快感に耐えるカレン。そんな様子を股越しに見せつけられているアルテはたまったのものでは無かった。

(あああああ、――カレンっ、カレンっ)

 アルテが選んだ次なる行動は、徹に乳首を刺激される度にひくつくカレンの花弁そのものである。

 じゅぱぱ、という猥音と共に、カレンの下半身から湧き上がる甘く蕩けそうな快感の波。太く肉厚なオークの舌がカレンの花弁をかき回し、その大きく開いた唇で強制的に体から湧き出るその愛液を花弁ごとすすられる。

「いやあああぁあああっ!! やだぁああああああああ!!」

 いつも一人で慰めている時のクリトリスをくにくにと弄った時に感じる連続的な刺激に思考を委ねる心地よさ。指で花弁の入り口をちゃぷちゃぷとかき混ぜた時のお腹全体から頭に響く鈍く、長く体に反響する気持ちよさ。それがいっぺんにカレンへと襲いかかる。

 じゅぽ、じゅるる、じゅるん、

「――んあああっ ――んああああっ ――ああああん!!」

 ちゅくちゅく、くちゅくちゅ、ちゅく、

 ――ちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅ――

「――ああああああん、――んああああああああっ」

 アルテの獣のような感情が、オークの体へ忠実に反映される。かき回せばあふれるカレンの愛液は、アルテにとっては愛しき人の秘所を征服した証である正当なる戦果である。心とは裏腹に腰を波打たせ、尻穴をひくつかせ、両の足先をピンと伸ばし、口を半開きにして涎を垂らしながら、生臭い獣の精子を顔に張り付かせて、びくんびくんと体を震わせて嬌声をあげられた日には、もう彼女の心は止まらない。

「――や、――あ、――だ……め!! ――い……いくぅ、またい――っ、ちゃ」

 (――イッって、カレン!! ほら!! ほらほらほらほら!! イけ!! ボクの舌でイクんだ!!)

 先ほどの指の愛撫よりも、カレンは体の深いところから快感を掘り当てられる。その屈辱に見まわれながら彼女にできることは、今の時点でただ泣き叫ぶことだけである。

「ふぁ――、――あ、――あ、――あ、あああああああ!! もう、もういやああああ!! ――あう!! ふぁ!! ぁああああああああ!! いくうううううううううううう!!」

 ――ぶしゃっ


 と、彼女の股間のオークの顔にカレンの愛液がかかる。

「――はあん!! あうん!! 止まって、――止まってよ……っ、ああん!! ああん!!」

――ぶしゃ、――ぷしゃ

 と、カレンの意思に反して、腰がぶるんと快感に震える度に、噴水のように透明な汁が立ち昇る光景に思わず彼女は目を背ける。まるで自分の体ではないというように。

 傍から見れば、今彼女はまさに大股を開きながら、絶頂の証である、股間から吹き上がる噴水を二匹の獣にアピールしているのである。

「んあああ……、ひぐ、んああ……んっ……ひっくっ、――うああああんっ」

 普段の強気な彼女からは考えられないような泣き声である。まだカレンの心は快楽には落ちてはいないが、この卑猥で屈辱な現実に耐えられるような上っ面は持ち合わせていなかった。

 そんな、大人の欲望を一手に受けたカレンの姿と、今の彼女の子供のような仕草は、

(――こ れ は あ る 種 ギ ャ ッ プ 萌 え)
(――うわあああ!! カレン可愛いうわあああああああああああ!!)

「――ひっく、ゆるさないんだからぁ……、――ぐすっ、――ゆるさないんだからぁ!! ――んっ ――あっ ――ゃあん、――弄るなぁ、もうイってる、もういってるのにいじるなぁ……!! ――あんっ」

 と、獣二人にとってはエロの炎に新たにガソリンと酸素を同時にぶち込む結果にしか無かったのであった。

 そしてやはり、待てなかったのはアルテである。今事の時、股間に湧き立つ熱が尻の奥を通って男根へと競り上がり、男根へと蓄積される男特有の快感に酔いしれた彼女の高ぶりは、今、まさに人生の頂きへと登っていく寸前である。

 ビキン、とアルテ扮するオークの極太チンコに血流が行き渡る。出っ張った腹にビタンとそそり立ち、その先から溢れんばかりのガマン汁をほとばしらせるその姿は、まさにオークの次なる行為をカレンに告げていた。

「いや、そんな太いの――無理。――絶対無理!! そんな、そんなの壊れちゃう!!」

 我に返ったカレンの蒼白な叫びも、獣二匹に取ってみてはスパイスでしか無かった。

 徹は、怯えて首筋を泡立たせるカレンの素肌をべろんと舐め上げると、耳腔を舌でちゅくちゅくしながら『大丈夫だよカレンちゃん、いっぱい揉んであげるから!!』と相も変わらず胸と乳首を弄ぶ。一方アルテは、『優しくするから、大丈夫だから!!』と完全に自分の世界へとトリップしていた。

「……いや、いやいや。――やだぁ……、やだやだぁっ!!」

 その両人の狂気の呟きは、カレンにとってブモブモという豚の鳴き声でしかないのは果たして幸せなことか、それとも不幸せなことか。

 ぬ、とアルテの扮するオークの男根が、ぐっちょりとだらし無く愛液を垂らす花弁へとあてがわれた。

「ひ」

 と、カレンは本能的に身を固くし、息をのむ。

 ――今、此処に

(――ああ、愛してるよ。 ――カレン!!)

 少女アルテの夢《欲》は叶う!!

 ずぶぶ、と緑色の男根が、カレンの花弁へと沈み込んでいく。

「ひ……ぐ……あ……うあ……あぁ」

(ああああ、カレン、あったくて柔らかいカレンのアソコに、どんどん沈んでいくよぅ……!!)

 さんざん嬲られたカレンの膣は、当然のように人を犯すために造られたオークの男根をずぶずぶと飲み込まざるを得ない。途中、ぶつと、最後の壁であるカレンの処女膜が、儚くも獣の侵攻に散らされた。

「うああああ!! 痛い、痛いぃいいいい」

 身を貫かせるその痛みに身を捩るが、上半身は徹がガッチリと抑え弄んでいる。インナーをぺろんとめくり上げられ、乳首を玩具のように転がされるその羞恥により、破瓜の痛みが紛らわされるのを受け入れる自分に気づき、カレンは心までは弄ばれまいと、必死に歯を食いしばる。

(すごい、カレン、すごいよ……、カレンの体は、こんなに素敵なものだったんだねぇ)

 先端を包み込む感覚が、抽送とともに陰茎全体に広がり、そして異物に対応しようと、奥へ奥へと蠕動する膣肉の柔らかさと温かさに、アルテはオークの中で涙を流し、そして同時に果てていた。

「うあああああ、やだぁああああ、出さないで、出さないで!!」

 とぽとぽと、自らの腹の奥で熱い液体を垂らされているのという事実を把握し、カレンが目を見開き、叫ぶ。

(ああ、ああああ、カレン、カレン!! これが、最初で最後になるかもしれないけど――)

 夢の達成感と、対象の征服感、そして未知なる射精感を同時に味わったアルテ。もはや彼は、いまの体制のまま、走れるだけ走り抜け、そして前のめりで倒れこむだけである。

(――愛してるよぉおおおおおおおおおおおお!!)

 ――ブモオオオオ

 というオークの雄叫びとともに、壮絶なピストン運動がカレンに襲いかかる。

「うああああああん!! やだああああああああ!! やだよ、痛いのいやああああああ!! 」

 ――ずちゅずちゅずちゅ、――ずちゅずちゅずちゅ

(カレン!! カレン!! きもちいよ!! ボク、凄く気持ちいよ!!)

「――いやあああ!! ――ん゛!! ――あ゛!! ――ひぅ!! いやあ!! あ゛あ゛ん!! あ゛ん!!」

 (カレン!! カレンもぎゅうぎゅうボクのちんちん締めてる!! きもちいんだね!! いいよ!! うん!! どんどん擦ってあげるから)

 どこまでも一方通行なアルテの思考回路。しかしそれは逗まることを知らぬ性欲の源である。その独りよがりな思いは、逞しく反り返った逸物に反映され、カレンのお腹の上っ側をずーりずりずりと擦り上げる。

「――あん、――ひっく、――ぁんっ、――んあぁ!! ――お願い、痛いの、お腹の中、もう擦らないで、――ひっく、んああああ――」

 ぷるんぷるん、おっぱいを揺らしながら、懇願するカレン。

(擦って欲しいの? 擦って欲しいんだね、カレン。ふふふ、いつも気丈な君もお腹の中は嘘つけないね? 大丈夫、ボクはカレンの事もう全部わかってるんだ!! ――だから!!)

 ぐりゅん、とアルテは突き上げるだけであった腰の動きを、今までとは異なり円を描くような動きでカレンの膣をかき回す。

 ぐちゃん、ぐぽん、とカレンの膣が効いたこともないような音を立てる。

「――うあああああ、いやぁ、もうやだよ、やめてよぉ……」

 その音はもはやカレンにとって恐怖であった。

 ――何か、何か熱くてわからないものが、自分の体をかき回している。

 その中で、

 びくん、とカレンは感じてしまった。

 まだ、未開発であったカレンの膣内。
 その僅かながらの快感の源泉を、今のアルテは見逃さない。

(ここだね?)

 ずん、と再びにカレンにオークの腰が打ち付けられた。否が応にも反応してしまった箇所めがけて、ずんずん、ずんずんと男根が打ち込まれる。

「――んあっ、やだぁ、――もう、やめなさいよぅ、――んあ!!  ――んあ!!  ――ん、――あぁん!!」

 容赦無く前後される異物に、急速に膣内が対応していく。少しずつカレンの体に蓄積する、快感を、是と捉え、もっと突いて、もっと突いてと、カレンの意思に反して膣肉がオークの男根を受け入れいく。

(ああああ、締まる。そんなにされたら、またボク出しちゃうよ!! ――出すよ!! いっぱい出すよ!!)

 背中を続々と伝わる射精感に身を任せ、アルテはカレンの膣内に射精する。どびゅう、と底なしの精子が再びにカレンの膣内へと放たれた。

「んあああああ、また出したぁ……、許さない、――絶対許さないんだからぁ!! あああ、もう、止まってぇ、壊れちゃう、私、こわれちゃう!! ああん!!」

(き、きもちいぃいいいい、――カレン、気持ちいよぉおおおおおおお!!)

「――あ、――あ、――あ、――あ、や、やだぁ、びくびくしてる、怖いぃいい!!」

 尚も腰を止めず、連続して絶頂するアルテ。強すぎる気持ちは痙攣に近い射精運動となり、ぶるぶると震えながら、カレンの膣内を征服していく。

「いやあああ、お腹熱いぃ!! ――止まってぇ!! 止まってぇえええええ!! こんなのいやあああ!!」

――びゅるびゅる!! びゅるびゅるびゅる!!

 まさに注がれるというイメージがカレンの脳裏をよぎる。熱い水たまりがカレンのお腹の中に広がっていき、そしてその後何が自分にもたらされるのかという恐怖が沸き上がってくる。

(かれええええええええええええええん!! ボクは、ボクは――!! 君を!! 愛し尽くすん――)

 アルテの精神の高ぶりが最高潮に達し、バイブのように震えていたオークの体がビクン、と一際大きく震え、そして、アルテの精神がぷつりと切れる。中の人間の気絶により、外皮であるオークの動作も止まり――、

 ――ぬぽん、と

 オークの陰茎がカレンの膣から抜け、そして大の字になって倒れてしまった。その際、未だ勢い良く吹き出す精子が、カレンの顔や胸へとぱたぱたとかかる。

「――はっ……はぁはぁ、――んぁ、――はぁ、お、終わり、なの……?」

 ピクリとも動かない眼の前のオークに、呟くカレン。

 しかし

「ひぁっ」

 後ろから乳首を摘まれ、カレンは正気に戻る。自分の体をずっと間探り続けていたオークを見て、

「そう、あんたも、いたわね……」

 と、力弱く項垂れるのであった。激しく犯されている最中も、ずっと自分の体を優しく舐り続けていたもう一匹のオーク。下半身は今倒れているオークに犯されたが、上半身は、ずっと、執拗な愛撫によって蕩けさせられていた。舌も犯されたし、耳も犯された。うなじから鎖骨にかけては舐められていない場所は無いし、胸にいたってはこれほど勃起した自分の乳首を見たことがない。

「……やるなら、早くしなさいよ、でもできるなら、そこに転がってる力馬鹿みたい無神経に犯すより、少しは気持よくしなさいよね……」

 そんなカレンの呟きに、オークは首をかしげる。

「今さら何よ、分かってるんでしょ、こっちの言葉も」

 そんな憮然としたカレンの表情に、徹はニヤリと嗤う。

「――いいね、キミ、合格」

 緑色の口から漏れたはっきりとした人の言葉に、カレンは驚く。それはオークが人語を話したからではなく、その愉悦を含んだ声の調子にである。

 ずるん、と緑の塊が崩れ、背中からフルボッキ+ガマン汁の徹が現れる。

 ――そこで初めて、カレンは自らの失態を自覚した。

 目の前に現れた全裸の男の鍛えぬかれた体。そして節くれだった指と、そそり立つ男根。何よりも、その子供みたいな純粋な表情が、

   ・・・・・・・・・・・・・・
 ――このままで終わるはずがないと、

 カレンの頭の中でガンガンと警鐘を鳴らしている。

 何故男が、仮にも犯されながらも許さないと叫ぶカレンの前に素顔を晒したのか、
 何故男が、わざわざ魔法が効かないオークの着ぐるみを脱いだのか

 満面の笑みを湛えながら、徹の手がカレンを抱き寄せる。

「それじゃあ、今から、気持よくしてあげよう!!」

 同時に、カレンの唇に徹の舌が滑りこむ。

「ん、んむ!!」

 オークの太いしたとは違い、カレンの口内を縦横無尽に犯していく徹の舌。

「んん!! ふむぅっ、……んんっ……ぷは、ちょ、ちょっ、――んむぅっ」

 息継ぎも許さず、カレンの口を徹の舌が蹂躙する。

「――んむっ、ぷはっ――、な、い、いきなりなにすんのよう!?」
「あれ、気持ちよくない? ほら、俺の舌ちろちろしてみ? とろーんってなっちゃうぞ?」

 ほれほれ、と自らの舌をびろーん、と伸ばし舌を上下に動かす徹。

――こいつ、もしかして馬鹿なの?

 と、カレンが思い、先ほどの悪寒は気のせいだったかと、その無防備な舌に噛み付きの制裁をしてやろうと口を近づけた時である。

 ぷにん、と、カレンのめくれ上がったインナーからまろびてている両胸の乳首がツンと、押される。

「ふぁあん」

 思わず体が反応しびくんと体が痙攣し、甘い声が無意識にカレンの口から出された。近づけられた半開きの舌を目論見道理にちろちろと舐る徹。

「んあっ、もうっ、何なのよぅっ、んあんっ!!」

 続けて徹に口と胸をやさしく愛撫される。アルテに無理矢理発芽させられた快感の芽が、徹によって増幅させられていくことに、カレンはまだ気づかない。

「さてと、それじゃいってみよう!!」

 カレンの上体を起こし、片手で胸を弄びながら、徹はカレンの股間へと手を這わす。

 ――何よ、結局やることはいっしょなんじゃない

 そう、カレンが内心毒づいた時である。

 徹の節くれだった長い指が、カレンの膣内をちゅくちゅくとまさぐる。


「――ええと、『ここ』と『ここ』、それと『ここ』かなー?」


 その瞬間ぞわり、と絶望にも似た感覚がカレンを支配する。

 それは、未だかつて無い深さからの快感への呼び水であった。『ここ』と徹が指先を膣内でかりこりする度に、お腹の底からとんでもない快感の予感がカレンの脳髄を支配する。アルテの強引なレイプにより、ほぐされた膣内。力任せの摩擦や抽送では決して到達できない快楽のポイント。

「……ふ、あ……、――ねぇ、――だめ。……だめよ――。――そんなの、――こんなの、わたし――」

 カレンがふるふる、と頭を振り涙を湛えて懇願する。しかし、

「ん~? まずはここかな?」

 こすこす、と徹の指先がカレンの快感スポットを容赦なく擦り上げる。

「んあ!!」

「次は、ここかな~?」

「ふぁああああっ!!」

「ほーれほれほれ」

「あああん、やだぁ――やだやだぁ……、こんなの、こんなのぉっ」

 徹は人にもっとも快感を与えることができるのは、やはり人であると考えている。非現実的な性行為は確かに快感の波が大きいが心までは響かない。下手をすれば壊してしまう。人が想像しうる範囲の痴態だけが、快感を欲求するための心の制限を外すのである。そして、ただ其の一点のためだけに彼は姿を晒した。彼はリスクをさらけ出した。その歪んだ狂気は、カレンをどこまで快楽の底へと堕としていく。

 いつの間にか、カレンはあぐらかいて座る徹に向かい合うように座っていた。しかし、カレンの股間には、下方から弄ぶ徹の指がある。当然、地べたに尻を付けて座ることは彼女には許されない。カレンの両手は徹の両肩に置かれ、そしてその下半身は、膝を横に開き、つま先立ちで股間を浮かせ、腰を徹の指に自ら差し出すという、卑猥な姿勢であった。

 既にアルテに注ぎ込まれた精子など遠の昔に吐き出され、今や徹の指になすがままに潮を吹かされるだけのカレンがそこにいた。

「あっあっあっ、きもちい、きもちいっ、知らないっ、こんなのあたし知らないぃいいい!!」

 一際大きい嬌声を挙げて、もはや姿勢を維持できず、カレンは徹に撓垂れ掛かる。

「お、お願い……、もう許して、もう……復讐とかいいから、わ……たし、このままじゃ――」

 じゅぷり、と徹の指が無慈悲にもカレンの体へと再び這わされる。

「――戻れなくなっちゃうぅううう!! ――あああん、またいく、またいっちゃうううう!!」

 そのだらしのない彼女の表情は、一方通行の征服ではアルテに決して見せられることが無い、自ら快楽を求める彼女の心の奥底から芽生えた素顔である。

 本人を裏切ってまで一途に思った少女が、徹により知らぬ間に塗り替えられていくことを、彼女はしるよしも無い。

 そんな権利は、徹に魂を売り渡した時に全て奪い去られていたのだから。

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ぬける  
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